最終章 3-6
唖然と見つめる真佐美の視線の先には、リビングがあり、ソファの片付けられた後の、
その広々とした床上にはなんと布団が綺麗に並んで敷いてあるではないか、、、、、それも3組も、、、、、
その意味するところを忽ち理解した真佐美は、風呂上がり以外の理由で真っ赤になった顔を背け、
その衝撃的リビングに気付かぬふりで寝室へと向かったのであるが、、、
ガチャ、、ガチャガチャ、、、、
『、、、、クッ!!なんで、、なんで開かないのよ、、、、、』
この扉は施錠など出来なかった筈なのに、、、、、、
もはや、間違いない、室内に盗撮キットを設置するほどに用意周到なあの少女達のことだ。
今さら、一つの部屋の施錠くらい、まさにどうとでもなるのであろう。
どうあっても、寝室のドアが開かぬのに業を煮やした真佐美は、思わず周囲を見回しながら、
呪詛の声を上げずには居られなかった。
「もぅ、、いい加減にしてっ!!いったいどこまで人をバカにした気が済むのっ!!
ねぇ、聞いてるんでしょっ、あんな、、あんな場所で寝ろだなんてあんまりよっ。」
だが、それに応じる答えは無く、ただ、突然リビングの傍らのファックスが静かに動き始めただけであった。
真佐美の沈黙と共に、静まり返ったリビングに黙々と受信していくファックス。
とてつもない不吉な予感に襲われながらも、恐る恐るそれを見ると、、、、
「ヒッ!!ヒィッ、こ、これは、、、、」
室内にいる真由美達に気付かれまいと、懸命に悲鳴を圧し殺す真佐美の視線の先には、
他の誰あろう、真佐美自身の生徒との淫行写真が剥き出しの性器の結合部分までもが、
鮮やかに写し出された写真があったのだ。
しかも一枚だけではない。
何枚も何枚も様々体位で交わる熟女と少年の淫行写真。
そして、無様なほどに女の悦びに蕩けそうなアへ顔を曝す自分。
『くっ、、そ、それが、、返事なのね、、、、』
悔しげに血の出る位に唇を噛み締める真佐美。
少女達はこう言いたいのであろう。
『学園の生徒との情事を真由美達に知られたくなければ、、、』
あるいは、
『我慢せず、欲望のまま、昭夫としてしまえ、、、、』
「負けないわ、、、、負けるもんですか、、、、、」
そこまであからさまに小バカにされ、だれがおめおめと欲望に負けられるであろうか。
悔しさにその美貌を歪ませながら、一人布団に入る真佐美。
長い長い夜が始まろうとしていた。
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