最終章 3-2
あまりにも過酷な命令、、、、、、
最愛の娘家族とようやく再会出来たものの、今度は真佐美自ら娘達を辱しめねばならぬのだ。
だが、事態は意外な展開を見せ始める。
「うふふふ、じゃぁ理事長先生、お疲れさまでしたぁ、、」
「明日の会議、頑張って下さいねぇ、、」
自分達がした事の深刻さなど微塵も感じさせぬ軽妙さで、退出していく少女達。
更に、校長達女性陣までもが退出し始めるに至っては、思わず声を掛けずには
いられない真佐美。
そう、なぜだか、その場には全裸の真由美と昭夫が残され、何よりも自分は
惨めな開脚状態での拘束をされたままなのだから。
「ま、待って、待って下さいっ!!」
慌てて声を掛けた、真佐美に告げられる意外な内容の言葉。
「あら、そぉね、忘れてたわ、真由美、アキ子、理事長先生の身体、外してあげてね。」
「うふふ、ちゃんと丁寧にするのよ、何せこれから毎日お世話になるんだらね。」
それだけ言うと、瞳を交わし会い、不気味に微笑む悪魔少女達。
そんなご主人様からの命令に従って、真佐美の拘束を外す2人であるが、
身体が自由になったにも関わらず、思わず『毎日お世話』の真意を問わずにはいられない真佐美。
「?、あ、あの、、毎日って、、、お世話って、、、、」
「あぁーら、だから、さっき言ったでしょ、この2人は『ホームレス』だって。」
「住むとこどころか、行くとこも無いのよ。」
「だから、理事長先生のお宅に住まわせてあげて。って言ってるの。」
「うふふふ、それとも、私たちが真由美ちゃん達の住むとこ面倒見ましょうか?」
「うふ、それも良いわねぇ、、、、」
自分達が家を取り上げて、ホームレスへと堕としたにも関わらずの、あまりな言動に
思わず、激昂しかねぬ真佐美であったが、すがる様な眼で自分を見る娘家族の眼差しと
このまま再び、こんな少女達に真由美達を連れ去られる恐怖を思えば、
選択の余地等ありはしなかった。
ましてや、真由美は自分のたった一人の娘であり、その家族は確かにそう頻繁ではないものの、
何度も自宅に泊まりに来ているのだから、今さら何の不都合もない。
「いえっ!!判りました。判りましたから。」
だが、『真由美達は家で預かります。』と続け様とした真佐美の台詞を遮るかの様に、
「もっとも、家族がそろったからって変な事は考えない事ね。」
「そぉよぉ、、もう一人、いらっしゃるわよねぇ、、、、」
そう言って、佐和子の身を暗に人質状態であると示唆して、真佐美達に釘を指した少女達は、
『じゃぁねぇ、、』とあまりにも軽妙に退出して行ってしまった。
後に取り残されたのは、惨めな素っ裸の3人の美熟女、美女、美少女(?)であった。
「お、、お母様、、ごめんなさい、、、、、」
その沈黙が支配する理事長室に、まずは消え入りそうな程のか細い声での謝罪を述べたのは、
やはり真由美であった。
それもそうであろう、、、自分達の不祥事のせいで、遂には無関係である、実の母親
真佐美までも、この地獄の様な事態へと堕としてしまったのだから。
そして、その真由美の言葉を聞き、やっとペースを取り戻せたのか、戸惑いながらも、
なんとか指示をこなしていく真佐美。
「、、、!?、、えっ!?、、、、と、とにかく、、、とにかく一旦、家に戻りましょう。」
たしかに、いつまでもここ、理事長室に居るわけにもいかないし、なによりも
3人が3人とも全裸では、話すらままらない。
幸いに、理事長室には自分の外出用の為、予備の衣装も揃っている。
男子である、昭夫にそれを着せるのは忍びないが、今はそれどころではない。
なんとか、3人も身支度を整え、車を呼んでから、そのタクシーで、自宅へ戻る道すがら、
一人、懸命に考えも纏め続ける真佐美。
例え、どの様な形であれ、こうして最愛の娘家族と再開する事が出来たのである。
もちろん、先程指摘された様に、最大の心残りは佐和子の安否であるが、
少なくとも自分よりは真由美達はそれに関して、何か知っているだろうし、
少なくとも、こうして母子が無事(?)であったのだから佐和子も無事に違いない。
今は、せめて真由美、昭夫との再開を喜ぼうではないか。
懸命にそう自分に言い聞かせる真佐美。
だが、そんな儚い願望が、直ぐ様無惨な位に打ち砕かれるのは言うでもない事であった。
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