新たな生贄04-01


『、、ど、、どうしよう、、ひ、ひょっとして、、ひょっとして、、、、』
突然舞い込んだ素晴らしいチャンス、、、とばかりに爆発しそうな欲望と共に、深夜の学校にまで忍び込み、
念願(?)であった、女性との思う存分な性体験、、、、、が実現出来たのだが、、、、、

まさにほとんど徹夜で犯し続けていては、さすがに気分の高揚も続く訳も無い、、、、、
もらったメールを信じ、相手の女性を拘束し、勢いで猿轡までかませているため、会話は成立しないのだが、
何度犯しても女性は快感に溺れるどころか、険しい瞳でこちらを見てるのは全頭マスク越しでもハッキリ判る。

たった2人しかいない狭い室内に充満する険悪な雰囲気は、空気を読む事に人一倍敏感な現代高校生には
とても堪えられないものとなりつつあった。


『あぁ、、どうしよう、、どうしよう、、、、』
険悪な雰囲気に包まれる狭い室内、、、、、
小心な少年が自分のした事の重大さに、パニックになる寸前、、、、、
♪〜
突然鳴り出した少年の携帯。

現実逃避するかの様に、それに飛びついた少年はもどかしげに確認すると、どうやらメールらしい。
そして、それを見ていた少年の蒼白だった顔にやや血の気が戻り始め、、、、、
なんと、その瞳から大粒の涙をポロポロと零し始めるではないか。

そして、少年の動きが気になり、不自由な身体を懸命に動かし、背後の様子を伺う真佐美が、その少年の
突然の変貌に呆然として見つめる中、なんと泣きながらそそくさと身支度を始める少年は、そのまま支度を
整えると、あぜんとする真佐美の横に移動して、、、、、

「、、、ご、、ごめんなさい、、、ぼ、ぼく、ぼく、、ホントにごめんなさい、、、」
なんと、そのまま粗末な床上に土下座をすると泣きながら謝罪し始めたではないか。
「、、、あ、、あの、、そんなつもりじゃなかったんです、、ホントに、ホントにごめんなさい、、、」
そして、そのまま泣きながら、そして謝罪しながら、震える指先で真佐美の拘束を解くと、なんと、そのまま
あっさりと退室してしまったではないか。

『!?、、な、、な、によ、、なんなのよ!?』
後に残された真佐美は、その事態のあまりの急変に、ただ唖然とするだけであった。
長時間の間、拘束されていた身体は、痺れていて、解かれていても中々自由にはならなかったが、それも
次第に解れていくと、全裸のまま、ぺたんと床上に座り込んだ真佐美は、悶々とした思いを抱えていた。

『な、なによ、謝って、謝ったって済む問題じゃないでしょう、、そんな問題じゃないでしょう、、、』
自分を凌辱した少年、、、まさか自分の学校の生徒は『あんな事』しない、、と思っていたのに、あっさりと
先日の、最初に自分を汚した少年達と同じ行動を取り、自分を裏切った(?)少年。
まさに憤懣やるかたない思いの真佐美、、、、なのだが、、、、、

床上、少年が土下座をしていたあたりをふと見下ろし、涙の跡を確認したとたん、、、、、
チクンッ!!
とばかりに、胸の奥が僅かではあるが痛んだのは、やはり教師としての本能の様なものだったのだろうか、、、

『ち、違う、、違うわ、悪いのはあの子なのよ、、あんな事、謝ったって、泣いたって、、、、』
懸命に自分の心を叱咤する真佐美。
だが、本人は気付かぬが、そう言い直す事自体、自分の心の中に、もはや少年を断罪する気持ちが薄れて
きている何よりの証拠であった。

そして、そんな真佐美の心の隙間を突く様に、突然に耳元に装着されたままのイヤフォンから声が響く。
『あぁーぁっ、傷ついたわよ、、、あれ、、、』
『エッチがヘタだなんて責めるから、、』
「!?、、、、そ、、そんな、そんな酷い事言ってないじゃない!?」

和美達からの容赦の無い指摘で、思わず声を荒げて反論する真佐美。
だが、まさにモニター越しに確認している少女たちは、まるで鬼の首でも取ったかの様に真佐美を責める。
『だって、あの子、泣いて謝ってたじゃないの、、、』
『それなのにぃ、、ヒッドィんだぁ、、真佐美先生ったらぁ、、、』

「!?、、な、、何、言ってるのよ、こ、こんな、酷いのはあなた達じゃないの、私は、、」
当然の如く、正論で応じる真佐美。
当たり前である。いったいどこをどうすればこの状況で自分が責められると言うのだ。
拉致同然に自分を少年に凌辱させ、、、あまつさえあの少年も、それを受け入れて自分を汚したのだ。
弾劾するのは、どう考えてもこちらではないか。

しかし、そんな真佐美の正論等、全く聞く耳もたぬ少女たちは、ただ一方的に真佐美を責めたあげく、あっさり
撤収してしまうのだった。
『ふーん、そんな事言って良いのかなぁ、、あぁして生徒を傷つけたのは先生でしょっ。』
『まぁ、良いわ、今回はこれでお開きね、そこの戸棚に先生の服、あるから着たら、もぅ帰って良いわよ。』

「!?、、ち、ちょっと、、ちょっと待ちなさい、待ちなさいってば!?、、ねぇ、ちょっとぉ!?」
だが、いくら呼べど叫べど返事は無い。
幸い、時間が経過したおかげで身体の不自由は回復出来て来たし、探すと、あっさりと衣服も見つかった。
このまま、いつまでもこの場にも居られぬし、少年の後を追うかの如く、そそくさとそこを去る真佐美。

だが、つい先程までの、自身を犯す少年への憤懣やるかたない気持ちは、いつしか消えて無くなり、
微かではるが、憐憫の様な情が沸き上がるのを抑え切れぬ真佐美は、懸命に自分を鼓舞するかの様に、
繰り返して同じ言葉を自分に言い聞かせていた。
「、、な、何、言ってるのよ、、じ、冗談じゃないわ、、、、冗談じゃ無いわよ、、、」

だが、無人の建物の中、その呟きは空しく消えていき、一人自宅へと戻る真佐美であった、、、、






遂に自校の生徒と淫らな関係(?)を持ってしまった日。

そして、その翌日からの休日の間、なぜだか、少女たちから連絡も全く無く、幸い傷付いた心(?)と身体を
癒せた真佐美であった。

そして、その休み明け、再び始まる日常の日々。
だが、強制的に、しかも、おそらくは誰も知らぬであろう用務員室跡とは言え、校内で自分の学園の生徒と
淫らな行いをしてしまった真佐美は、その登校の途中、自分に対して健康的に、そして健全に挨拶をしてくる
生徒や教職員に対し、疚しい気持ちを抑えるのに必死であった。

そんな中、つい視線はあの少年を探してしまう、、、、、の、だが、、、、、
『、、、、へんねぇ、、、お休みかしら、、、、、、』

そう、、、休日の間、身体を休めている際は、意図的にその事は考ぬ様にはしていたのだが、、、、
また、確かに、いかに誘導され、巧妙に仕組まれたとはいえ、自分の肉体をその己の欲望を満たしたいが
ためだけに汚した少年を許す事など絶対に出来ぬ、、、と、あの時思った筈、、、、なのだが、、、、、

こうして、自分に明るい笑顔で挨拶をしてくる生徒達を見ていると、どうしてもあの泣き顔で謝罪していた、
あの少年の惨めな姿が浮かんでしまうのだ。

そして、それに伴って、あの少女たちから言われてしまったこと、、、、、、
『先生のくせに生徒を傷つけた、、、、、』
『可哀想に、、立ち直れないわよ、、、あの子、、、、』

『な、、何よ、、、そんな、何も言ってないし、、それに、、あ、あんな事、私にあんな事しておいて、、、』
そう、、どう判断しても、非はあの生徒にあるのは明らかであり、それは決して許されぬ事、、、なのだが、、

やはり、真佐美は教師であった、、、、、教師である事を忘れる事などできなかった、、、、、、

「、、、、あの、、**先生、、、今日、先生のクラスのは田中君は、、、どうしてますか?」
「、、、、あ、理事長、、、それが今日は欠席です、、、先程、自宅からも電話がありましたが、、、何か?」
「、、、、い、いえ、、別に、、、、、そうですか、、、、」
放課後近くなっても、どうしてもその少年を見つけられなかった真佐美は、遂に少年の担任に尋ねてしまう。
そして、知らされた事実に、納得するも、些かの不安も感じる真佐美であった。

更に、その不安は日にちが経過するにつられて増大していく。
2日だっても3日たっても、少年は登校してこないのである。
担任も気にし始めている様であるが、なによりも真佐美はそれとなく流れている校内の風評が気掛かりである。

曰く。
『その少年はどうやら病欠ではなく、不登校となってしまったらしい、、、、、』
『その少年は以前、理事長先生自ら『不適切な関係』を認めた男子生徒である、、、、』
『やはり、理事長先生の判断は甘かったのではないか、、、、』
『そろそろ受験も近いのに、、、、、、』

自分の評価が下がる事はともかく、生徒の学業に差し障りが出てしまうのは、、、、、、、

ひょっとしたら自分の対応は間違っていたのかもしれない、、、、、、、
もし、このまま少年が本格的(?)な不登校となってしまったら、、、、、
もし、万が一、そのまま内向的となり、、、、、、引きこもりになどなってしまったら、、、、、

そう、、、、、どんな生徒であろうと、、、、自分の学校の教え子なのだ、、、、、

少年は自分とは知らなかったのだ、、、、、、、、
女性から『相手をしてあげる』と誘われたから、つい、のこのこ出掛けてしまい、そこにあんなポーズの
裸の女性がいたならば、、、、、

『自業自得』とたった四文字で見捨てる事など、、、、、、、どうしても出来ぬ真佐美の心の透き間に
付け込むかの様に、実に久方ぶりにあの少女たちから電話が会ったのはその頃であった。

『やっほぉー、真佐美先生、お元気ぃ、、、』
「、、、、何の御用でしょうか、、、、、」
午後の理事長室での執務の合間に、突然鳴った携帯電話、、、、相手を知って震える指先で通話を押しながら、
懸命に平静を装って会話を始め様とする真佐美とは対象的に能天気なほどに明るい返事が返ってくる。

、、、、、なぜ、そんな風に応じられる、、、、
いったい、自分たちが何をしたのか判っているのか、、、、、
今もまた、彼女たちの罠に罹ってしまった少年が、道を間違え様としているのに、、、、

だが、そんな真佐美の憤怒の思いなど、全く気にしないかの様に、一方的に話始める少女たち。
『ねぇ、ちょっとおもしろい事、聞いたんだけど、あの子、『引きこもり』になっちゃったんだってぇ、、』
『やっぱりねぇ、、だから、あの時、言ったでしょ、『傷付いた』ってぇ、、、、』
『先生がいぢめるからよぉ、、、、あの年の男の子に『エッチが下手』だなんてぇ、、、、』

「そ、そんな事、言ってないって言ったでしょぅっ!!出鱈目言わないでっ!!」
「それに、、それに、『引きこもり』になんかもなっていませんっ!!」
あまりに勝手な言い分に、柳眉を逆立てて応じる真佐美であったが、そんな事など気にもしないのか、
淡々と事実だけを指摘する少女たち。

『えぇーーっ、、だって、学校、ずっと休んでるんでしょぉ、、、』
『それも、あの日の後からでしょぉ、、、、』
いったいどうやって知ったのか、真佐美の気にしている事を的確に追求する少女たち。

そして、そんな少女の追求に思わず口ごもってしまう所に真佐美の弱さ、甘さがあった。
『うふ、ほぉーらぁ、黙っちゃったぁ、、ヤッパリ思い当たるんだぁ、、悪い先生、、、うふふふふ、、』
『!!、、ち、違う、、違うわよ、、だって、、だって、、、』

電話の向こうからの自分の娘どころか、孫の年でしかない少女たちからの嘲笑に、ただ悔しげに
唇を噛む事しか出来ぬ真佐美。
だが、実際に生徒一人が登校してこないのは事実なのであり、それが自分に原因があるのも
ほぼ間違いないのだ、、、、、

そして、黙り込む真佐美に向けて、まさに嬲るかの様な口調で何事か提案をしようとする少女たち。
『うふふ、お困りの理事長先生、、でも、ホントは解決の方法も判ってるんでしょ、、うふふふ、、』
『ご聡明な理事長先生ですもの、、どうすれば解決出来るかなんて、、ご存じですわよねぇ、、、』

「、、クッ、、、そ、そんなコト、そんなコト、出来る訳無いでしょっ!!」
意味深な少女たちの台詞に、思わずカッとなって言葉を荒げる真佐美。
『あぁーらぁっ、ナンのコトかしらぁっ?まだ、ナニも言ってないわぁ、、理事長先生はいったいナニを
 お考えだったのかしらぁっ?』

「ふ、ふざけないで、、どうせ、どうせ、あなた達の事だから、私が彼の家でも尋ねて、尋ねて、、、」
『うふ、尋ねて、、、どうするのぉ、、理事長先生、、、私、バカだから判らないわ、ねぇ、教えてぇ、、』
「自分で誘えとか『上手』とか言えっ、とか言うんでしょぅっ!!出来る訳無いでしょぉっ!!そんな事っ!!」

『なぁんだぁ、判ってるじゃない、さすがぁ、理事長先生、じゃ、がんばってねぇっ!!』
「ち、ちょっと、シないわ、絶対にそんなコトしないわよっ!!」
ツーッ、ツーッ、ツーッ、ツーッ

そして、掛けてきた時と同様、突然い切られた電話に向こうには、真佐美の絶叫は届かず、ただ空しく
発信音のみが鳴るだけであった、、、、、、







言葉には魂があるという話がある、、、、、

『自分から少年にセックスを誘え』『そしてそのセックスを褒めろ』

体の良い誘導尋問に引っ掛かり、図らずも自らの口からトンでもない事を口走ってしまった真佐美。
『そ、そんなコト、そんなコト、、出来る訳、出来る訳ないでしょう、、、、』
懸命に自分に言い聞かせるものの、自ら口にしてしまったその言葉がどうしても頭から離れない。

すると、校内でその少年の担任、校長などとすれ違い、もしくは全く別の業務の話をしている際にも、
まるでその瞳が、
『彼はこれから受験があるのに、、、』『理事長先生の責任、、、』『自信を回復させれば、、、』
とでも言っているかの様に見えて仕方なくなってしまっている、、、、

『、、、、わ、、私の、せいなの、、、、私が、、原因、、、なの、、?、、、』
すると、まさに自縄自縛としか言い得ぬ状況になりつつある真佐美に、追い打ちを掛ける様な事まで起きる。
なんと、実に久しぶりに問題の少年の恋人である則子が理事長室を相談に訪れたのだ。

気まずい沈黙が支配する理事長室の中、ようやく口を開いた彼女の相談は、真佐美が恐れていた様に、
やはりあの少年の事であった。

「、、、あ、、あの、、私、、、どうしたら良いんでしょう、、、、、」
「、、きっと、、きっと、わ、私のせいなんです、、、『田中君』がアンなになっちゃったの、って、、」
「私が、、私が、そ、その、、ア、、アレを、、そ、、その、、、」
若々しい、、どころか未だ幼さを残す顔を不安げに曇らせながら、木訥に真佐美に訴える少女。

なんと言う事であろうか、、、、、この清純な少女は、あの少年が不登校となってしまった事の原因を
自分が原因であると勘違いしているではないか、、、、、

だが、そんな戸惑う少女を目の前にした真佐美の胸中に沸き上がってきたのは、まさに真佐美自身が
信じられぬものであった。

なんと、その戸惑い悩む生徒を前に、真佐美自身、微かな違和感を感じているのである、、、、、

真佐美とて教育者、それも長年の経験を持つベテランであり、この様な事など数知れずある。
そして、その度に、真摯に相談にのるべく、生徒を思いやる気持ちを持ってきた筈なのだが、、、、、

そんな経験豊かな教育者でありながら、よりによって自分を見失い掛けている生徒に対して今回に限り違和感を
覚えるなど、、、、、、、、
なによりも、自分自身のそんな思いが信じられず、内心で当惑するしかない真佐美。

『!?、、な、、なに、何なの、この、ヘンな気持ち、、、そ、、そんな、、そんな、、、、』

そう、、、、それは、真佐美自身すら気付かぬ位に心の奥底で眠っていた感情、、、、、、
目の前の若さ溢れる女子高生の恋人である高校生の少年が、一時ではあるが自分の身体に溺れ、
夢中になっていたと言う事実、、、、、、、、

卑しくも教育者の端くれでもある真佐美自身は絶対に認められぬのであろうが、、、、、、、

『優越感』、、、、そう、、それは『優越感』以外の何物でもなかったのだ、、、、

つまり、もし、明確に真佐美の深層心理を言葉にすればごく単純に以下の様になるのであろう。
『あなたの恋人はあなたより、私に夢中になっているのよ、、、、、、』、、、と、、、
もちろん、そんな事、例えどの様な事があろうと、真佐美自身、絶対に認められぬ、、、認められる訳がない。

早世してはしまったが、愛しい夫と満ち足りた日々を過ごし、その亡夫の意志を継ぎ、若者たちの学び舎を作り
未熟を自覚しながらも先達として彼ら彼女たちを教え、導く事にその人生の全てを費やしてきた自分が、、、、

これではまるで、身体だけを売り物にして世間を渡ってきた女性達と何等変わらないではないか、、、、、、

もちろん、真佐美とて教育者の端くれ、口が裂けてもあからさまにその様な女性たちを非難はしない。
人それぞれの人生があり、一概に、一方的にそれを非難、否定する事など出来ぬのだ、、、、、と、、、、

そう、ほんの僅か前までの真佐美であれば、その思いに些かの揺るぎも無いのではあったが、この僅かの期間で
経験してしまった苛酷な体験、特に、無理やりに身体に覚え込まされてしまった『肉の悦び』は真佐美の心理に
あまりに強烈な刺激として残ってしまっていたのである。

そして、その若き男子高校生達から注ぎ込まれた余りにも多量の男性ホルモン、、、、『精液』は、真佐美の
身体に否応無しに『女性』としての反応を促してしまっていたのだ、、、、、

そんな『女の悦び』に目覚めてしまった真佐美は、目の前にいる幼気な少女が思い詰め、口走ってしまった
台詞に対しても、つい、思いもよらぬ言葉で応じてしまったのだ。

「、、、、だから、、だから、私、、私、彼と、、彼と、、、」
「、、い、いけませんっ!!、、それは、、それは、、、、、、、せ、、先生に任せなさい、、、、」

遂に自ら口にしてしまった真佐美。
『、、あぁ、、な、にを、、いったい、何を言っているの、私は、、、』
だが、当惑する心とは裏腹に、凜とした口調で淡々と正論を言い少女を説得していく真佐美。

「確かに彼を心配するあなたの気持ちは判ります、、、、」
「でも、もし、その原因がそうであるなら、、、ひょっとしたら彼も会いずらいんじゃないかしら、、、」
「、、それに、、先生、、そんな安易な形で、、そ、その、、セックスに逃げるのは、感心しないわ、、、」
「、、だから、、だから先生がちゃんとお話します、、、彼と、、だから、先生に任して、、良いわね。」

このままでは、少年だけではない、、この少女までが間違った道へ、、、、
いけない、、そんな事だけは防がねばならない、、、、、

もはや後戻り出来ぬ方向へ、ついに、自ら踏み出してしまった真佐美は、懸命に自分に言い聞かせていた。
この子を、この幼気な少女を守る為なのだ、、、、と、、、、

、、、、、、、だが、、、、、その思考には真佐美自身すら気付かぬウソがあった、、、、、

自分の身体に夢中になっていた、あの少年が、それからほんの数日もたたぬ間に、別の女性と、、、、
それも自分よりも遥かに若い少女と身体を重ねようとしている、、、、、、、

先程の優越感が翻り、なんと、真佐美自身すら知り得ぬ、深い心の奥底で、そんな少女の行いに言い知れぬ
反感が芽生えてしまっていた、、、、、、、

そう、、、、、それを絶対に真佐美は認める事は出来ぬだろうが、、、、、、、、

それを『嫉妬』と言わずして何と言えるだろうか、、、、、

真佐美自身すら気付かぬ所で、、、、そして、自身でもどうしようもないところで、、、、、
真佐美自身、何かが狂い始めていた、、、、、、、、


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