新たな生贄02-02


いったい、なぜ、、、こんなことに、、、、

『えぇーーっ、、ウッソォーー、、だってさぁ、、』
『ホッラァーー、だからさぁ、、、』
目の前の応接セットのソファでは新たな来客を交え、大勢の少女たちが賑やかに歓談している。
その華やかさと対象的に、一人真佐美はただ石像の如く自分の席から動けずにいた。

あの、、、思い出すのさえ忌まわしい凌辱の事実、、、、、
誰よりも大切な娘家族への仕打ち、、、、
それらの張本人である、あの悪魔少女たち、、、、、

だが、その当の少女たちは、今、自分の学園の少女たちと明るく会話をしている、、、、自分の目前で、、、、
その様子は、まさにごく普通の少女たちにしか見えぬのだが、、、、、、

そのあまりにも突然の出現で、愕然とする真佐美を他所にズカズカと理事長室に入ってきた和美達。
『初めまして、真佐美先生、突然の訪問をお許し下さりありがとうございます。』
丁寧に挨拶しながら、深々とお辞儀をする少女たちに、顔面蒼白となった真佐美はただ、機械的に
『、、、え、えぇ、、、いらっしゃぃ、、、、どうぞ、、、』
と定型文を並べて応じるのが精一杯であった。

その挨拶に続き、
『ねぇ、ウチの理事長先生、、ホント素敵でしょぉっ!!』
『ウンッ、ホント素敵ねぇ、、』
そんな賛美と協賛の会話があったようであるが、もはや真佐美の耳には届いてはいなかった。

だが、そう言いながら自分を見る、和美達の視線の冷たさに、思わず先日の凌辱を思い出し、悲鳴すら
上げ掛ける真佐美であるが、それをなんとか抑える事ができたのは、場所が慣れ親しんだ理事長室であり、
周囲にいるのが、自分を慕う少女たちであったと言う、事実、、、、そして、、真佐美の意地、、であろうか。

『いったぃ、、何が目的なの、、、、、なんで、、なんでなの、、、、』
もはやループ状態となってしまった真佐美の思考。
もっとも知られてはならぬ自分の秘密を知る少女たちと、知られたくない少女たちとの歓談に、
もはや生きた心地すらしない真佐美であるが、そんな上の空の彼女に向け、突然に質問を振る少女たち。

「ねぇ、理事長先生、どぅ思いますか、、これ、、、」
「、、え、、えぇ?、あっ、ごめんなさい、、、ちょっと考え事してて、聞き逃して、、もう一度聞かせて?」
「これです、これ、、確かにスタイルは、、でも、、ちょっと、、、」
聞き逃した真佐美の問いに、なにやら雑誌のグラビアを示しながら、再び問いかける少女。

見れば、そこには、いわゆるかつての美少女タレント、今は外国人と結婚出産しながら、優雅なセレブライフを
満喫しているであろう、美女がなんとビキニでグラビアを飾っていたのである。

「なんか昔はグラビアクィーンとか言ってたらしいんですけどぉ、、、ご存じですか?」
「、、え、、えぇ、、まぁ、、、、」
「でも、私達が産まれるよりもずっと前のことでしょぉ、、、ちょっとヒくわよねぇ、、、、」
「でもぉ、、仕方ないのかもねぇ、、そういう女って、きっといつまでも男の視線を引きたいのよ、、、
 ねぇ、理事長先生、、、」

『ヒッ!!』
突然に、妖しい光りを瞳に浮かべながら、真佐美に対して話を振る由佳。
「セレブライフの美人マダムとか言ってて、きっと、裏では若い男の子達といっぱい、イヤらしいことを
 してるんだと思いませんかぁ、、理事長先生、、、、」
『ヒィィーーッ!!』

『あなたもそうでしょ、、お上品ぶってるセレブ未亡人の真佐美理事長先生、、、、』
言葉にはしていないが、明らかにそう言外に匂わせる和美達の言葉に震え上がる他無い真佐美。

「そぉよぉ、だって、知ってるぅ、あの芸人と別れた○達なんとかのママの、、」
「あっ、知ってる、いわゆる『安○ママ、AVデビュー』ってやつでしょ、、」
「うんっ、五十代だって、、ほんと、正気かよ?、、誰か止めろよ、、、ってやつぅ、、」
「うふ、あら、そういえば、、理事長先生も、、たしか、、同じくらい、、、でしたっけ、、」

「ホントよぉ、真佐美先生みたいに、こんなに奇麗な先生もいるっていうのに、、、」
「そぉよねぇ、、同じくらいなのに、あんな、、エッチを人前で堂々と、ホント、正気を疑うわぁ、うふふふ」
『、、、??、、、、!?、、、、、!!、、、、、ま、、、ま、さか、、、まさか、、、』
まさに妖しいとしか言いようの無い光りを瞳に浮かべ、自分を凝視する少女。

その無言の威圧は、まさにこう語っていた、、、、、、
『お前もAVデビューさせてやろうか、、、、、』
そして、、、、自身の凌辱動画の数々と娘家族を拉致されている真佐美は、もしそれを命じられた際、
おそらく、決して抗う事が出来ぬのであろうと思い知らされてしまった、、、、、、、

だが、、、、、、、プロのAV男優、、それも大勢の男優に、そしておそらくスタッフと言う形で、それ以上の
大勢の人前でセックスさせられる自分、、、、、、
それを想像した瞬間、、、、、、、
『、、、、、!?、、、、、!!、、、、ち、違う、、違うわっ!!、、何を、、何を考えているのっ!!』

熱く胎内深く、子宮の奥底でズキンッとばかりに疼く感覚が蘇り、それを自覚する真佐美を自ら愕然とさせる。
そぅ、、、、それは真佐美がこの年になるまで、自ら気付きもしなかった潜在的な性行、、、、
隠し持っていた被虐傾向の目覚めであったのだ、、、、

だが、、、、そんな事、、、認められなかった、、、、、認める訳にはいかなかった、、、、、、
あんな、、、あんな忌まわしい体験で、、、、悦びを、、、感じるなど、、、、、
必死になって、自らの欲情を否定する真佐美であるが、ほんの僅かではあったが、陶然として浮かべた表情は
由佳達にはっきりと目撃されてしまい、そして更に秘められたショーツの内奥、股間からは妖しいヌメリが
ジワジワと滲み始めていたのだった、、、、、、

自らそれを自覚しながらも、懸命にそれを無視する真佐美。
その時、そんな真佐美の窮地を救うかの様に、校内放送でアナウンスが流れる、、、、
『理事長先生、理事長先生、おられましたら至急面談室でお越し下さい。』

そして、その声に思わずハッと我れに還る真佐美はまさに逃げるかの様に、挨拶もそこそこに出掛ける。
「、、あ、、あぁっ、そう、、面談があったんだわ、、、ごめんなさいね、、ちょっと失礼するわ、、、」
また、また、ペースを崩されてしまう、、、、、
辛くもそう判断した真佐美は、必死に立て直しを図るべく、その場を後にする。

『あぁ、いったぃ、、いったぃ、どうすれば良いのよ、、、、』
恐怖のあまり、萎えそうになる震える足を必死に堪えて校内を歩く真佐美。
だが、その思考は千路に乱れ、一向にまとまらない。

懸命に立て直しを図ろうとするのだが、まさかにもあの2人が、それもこの学校にまで現れるなど、
更に、こんなに早くになど、、まさに想像の果てにあった。
しかも、いったいどう言う訳なのか、あの真佐美のファンである自校の少女達と顔見知りらしいではないか。

もし、あの少女達に知られたら、、、、知られてしまったら、、、、、、
その恐怖に思わず、皮膚が粟立つほどの恐ろしさを感じる真佐美。
しかし、フラフラと彷徨う様に歩きながらも、やがて目的の面談室に着く。
どの様な事であろうと、教師の矜持に掛け、仕事を疎かにすることは出来ぬ真佐美は、気を抜けば、
その瞬間に、狂い出しかねぬ程の焦燥にも拘わらず、懸命に気持ちを立て直し、中に入るのだった。

そう、、、そこには、自分を慕う生徒がいる、自分を、自分だけを頼りにしてくれる可愛い生徒がいるのだ。
『、、、しっかり、、しっかりしするのよ、、真佐美、、あなたは、、あなたは、教師なんだから、、』
そうやって、自分に言い聞かせながら扉を開く真佐美であった。
「、、お、遅くなって、、ごめんなさいね、、田中くん、、、、相談って、、、何かしら、、、、、」





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