第二章 秘められた思い  01

「、、、、、、、?、、、、あ、、、、あれ、、、、ぼ、く、、、、あれ、、、ね、ぇ、、ママ?、先生?」
微睡みから覚めたかおるは一瞬、状況が把握出来ず、戸惑いながらも、最も信頼出来る2人の名前を呼ぶ。

すると、すかさずそれに応じてくれる声があり、それは今の暗闇に過ごすしかないかおるにとって、何よりの
安心感をもたらせた。
『はぃ、かおるさん、景子よ、、、やっぱり退院したてで疲れていたのね、かおるさんは、、』
「、、、えぇ〜〜っと、ボクは、、、たしか、、、、、」
寝起きでボ〜としたまま、中々回らぬ頭を懸命に使い、記憶を思い出そうとするかおる。

『うふ、いやぁねぇ、お見舞いに会社の先輩、お義母様の事も知って入るお2人がいらしてくれたじゃない。』
そうだった、、、たしか3人で互いに励まし合ったその時、チャイムが鳴り響き、応じた母や景子が、その
来訪者を招き入れたのだった。

そして、その訪問者達がリビングを訪れ、たしか、、、、、そうだ、、お茶やお菓子を食べた当たりまでは、
なんとか覚えているのだが、、そうだ、、その後、猛烈な眠気に襲われてしまい、つい、うとうととして
しまっていたのだった。

「、あ、あの、先生、お客様は、、」「えぇ、もぅとっくに帰られましたよ、かおるさんにもお大事にって。」
「うっわ〜〜、お客さん来てるのに、寝ちゃったんだ、、ボク、、、また、ママに怒られるよぉ、、」
「うふふ、大丈夫ですよ、お義母様だってかおるさんが退院のごたごたでお疲れだって判ってますから。」
「うん、だといいけど、、、あっ、それで、ママは、、」
「えぇ、お義母様はもうお休みですわよ。やっぱり何かお疲れの様ですから。」
「ふ〜〜〜んっ、、、、そうなんだぁ、、、」

何か中途半端に眠ったせいであろうか、どうも今一つ、思考が明瞭にならぬかおるがそんな生返事をする。
だが、その生返事の理由はそんな、ボンヤリとした思考のせいだけでもないのだ。

男性であれば、誰でも経験があるだろうが、こんな中途半端な睡眠の後でも、男には『朝勃ち』が起きるのだ。
まして、かおるは今だ18歳のまさに精力が全盛期へとなる時期であり、更に入院の為、何週間も『ソチラ』は
完全に御無沙汰。

もはや、暴発寸前に精力が溜まりに溜まっているかおるは、その強烈な信号が股間から連続して送られており、
正直なところ途方にくれているところなのだ。
だが、いくらなんでも退院したその日に、、、、、、、、
だが、股間の盛り上がりはもはやズボンに抑えられ、痛いほどであり、ソファに座るかおるもまた、不自然な
位の前屈みの姿勢をとらざるを得ない。

そして、なんとその苦悶(?)するかおるのソファの横へ突然に人の座る気配がしたではないか。
「あれぇ〜〜、かおるちゃん、うふ、どうしたのかなぁ、、変なポーズとってぇ、、、」
そして間近に感じるその暖かな人の気配と共に、甘い香りがふんわりと漂いえもしれぬ良い匂いが鼻孔を
直撃し、、、、、、、、

「あ、、、あの、、先生、、ママ、、もぅ、寝てるんだよね、、そ、、その、退院したばかりで、、あ、あの」
正式には婚約であり、未婚なのだが、既に母親公認で同居までしている間柄で、今更何を遠慮する必要が
あるのだろう?、、、と考えられぬのがやはり、当節の草食系男子の特徴(?)なのであろうか。

だが、心優しい(?)景子は、まるでそのかおるの煩悩の全てを見通すかの様に、優しくその耳元で囁いた。
「うふふ、もぉ、かおるちゃんは、エッチなんだからぁ、、良いわよ、、でも、、ちょっと恥ずかしいから、
 私、先に寝室へ行くけど、、、少し待ってから来てね、、、あぁ、、っと、自分のお家だから、、
 大丈夫よ、、、ね、」
と、それだけ言うと消えて行くとなりの人の気配。

どうやら足音からして二階へ上がったらしい。

改めて考えれば、不自然なことだらけであるのだが、暴発寸前な股間を懸命に抑えるかおるにとって、もはや
その様な些細なこと(?)は全く気にもならなかった。

そして、バカ正直に若干の待ち時間を経て、おそるおそる暗闇の中を二階の寝室へと向かうかおる。
なんと言っても長年住み慣れた我が家であり、今後も考えて、昼間、退院してから家の中での移動を
練習しておいたのであるが、どうやらさっそくそれが功を奏した様である。

寝室のベッドで待つ、年若い新妻との至福の、そして官能の一時を思って、その胸を高鳴らせながら
そこへ向かうかおる。

だが、、、そこで待つものは、、、、、、


01-01へ

02-02へ

オリジナルの世界Topへ

Topへ