05-04


『それで、、、どう、、、そちらは、、』
『もぅ、サイコー、、全然、違うのよ、、、、あぁ、、もぅ、、なんて言ったら良いのかなぁ、、、』
○カイプ越しでのTV電話で話合う美里と美咲。

ほんの僅かでも節約優先と、留学中はスカ○プを使用して互いに連絡を取り始め、既に数週間の母と娘。
すっかり異国に馴染んだ愛娘の快活さは、その輝きを増していくのが小さな画面越しですら判る程である。

だが、そんないつもの母娘会話も、今日は多少、様子が違う。
『、、、美里、、、、、じ、、実はね、、、、、ち、、ちょっと聞いて欲しい事が、、、あるのよ、、、』
『!?、、、、、!!!、、、あら、、、お母さんが私になんて、、珍しいわね、、、、、うふ、、はぃ、なんでしょう?』
PC経由でも、何事か感じたのか、逆におどけた風で受け止める美里。

そこで、改まって母、美咲から告げられたのは、ある意味、いつかはそんな日も来るのでは、、、、とかねてから、娘ならではの予感を
していた内容であった。

『、、、、、あ、の、、ね、、、、美里、、、、、こっちに、戻ったら、、、そ、の、、会って欲しい人が居るのよ、、、、、』
『、、、、、?、、、、??、、、!?!?、、、えぇ〜〜〜〜〜っっ!!、それって、、、それってぇ、、良い人?!』
少女ながらも、何か感じた美里が上げたのが懸念ではなく、了承の意図が見える返答であると知り、画面越しでも判る位に美咲の美貌が
真っ赤に染まって行く。

『そ、そんなんじゃないのよ、、、た、、ただ、、、ちょっと、、、こう言うことは、、、ちゃんとしないと、、、ね、、、』
『うふ、良いわよぉ、隠さなくってぇ、、だって、ママ、まだそんなに若くてキレイなんだもの、うん、私、ママが選んだ人なら大賛成よっ!!』

そして、いつも以上に明るく終了した、母娘の提示連絡。
敬愛する母、美咲の新しい人生を思い、一人、胸弾ませる美里であった。

だが、自分がいったい何に同意したのか等、まさかにも知りようもない美里が、その自らの言葉の意味を知る時は、もうすぐそこに来ていた、、、

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