02−01

「いってきまぁーす、、、あっ、、ママ、今日もパートで遅いんでしょ、次郎や家の事は平気だからね。」
登校の際、いつもの際に明るく母に告げる美里だが、食卓に座る美咲はどこか芒洋とした表情のままであり、
少しタイミングが遅れてからようやく返答した。

「、、、、、、え、、、えぇ、、、パートよ、、、、いつも、、悪いわね、、、遅くなってばかりで、、、」
「うぅん、へーきよぉ、、私も受験が終わって大学入ったらしっかりバイトして家計を助けるからね。」
「そ、そぉね、、美里は、、今が一番大事な時だからね、、、お勉強、、しっかりね。」

ごく普通の家庭、朝の一般的な風景の基準にでもなりそうな光景が、ここ美咲の家でも行われていた。
登校する娘が母に声を掛け、母はそれに応じる。と言う、ごくありふれた状況である。
だが、次のシーンからはやや標準と違った内容が展開されていく。
玄関へ向かった美里が、思い出したかの様にリビングへと戻り、どこか悪戯っぽぃ表情で美咲へ囁いたのだ。

「あっ!?ねぇねぇ、ママァ、ひょっとして、、最近、パート先で良い事、、あった?」
「!?!?、、な、、なによ、、、いきなり、、、べ、別に、、何も、、、、無いわよ、、、、」
「ふぅーん、、なんか、最近、ママ、、ちょっとキレイになったんじゃないかなぁっ?って思ったから、、、」
「な、何言ってるの、この子は、お、親をからかうんじゃありません、、ほら、早く行かないと遅れるわよ。」

『えぇーっ!?、だってママ、まだ若いんだから、良いんじゃなぁーぃ、いってきまぁーすぅっ!!』
美咲に窘められた美里は、そんな意味深な言葉を残しながら笑顔で登校していった。
確かに、自分と並んで歩くと、必ずと言って良い程、姉妹と間違われる美しい母親は美里の自慢であり、
憧れでもあった。

そして、その母親が最近、富みに美しさ、、と言うか、、どこか色っぽさ,艶っぽさを増してきたかの様に
感じ取れたのは、やはりそこは未熟ではあるものの、同性同士、女性ならではの敏感さであったのだろう。
しかし、やはりそこまでなのが、未熟な少女でもある美里の限界でもあったのだ。

美里が登校した後、まだ小学生である息子の次郎もとうに学校へと向かっており、一人、自宅に残された美咲は
先程までの、美里に向けていた明るい笑顔から一変、深い憂慮を示す憂い顔をしてため息すら漏らしていた。
「はぁぁぁーーーーーっっ、、、」

『、、あぁ、、ど、どうしよぅ、、、あの子、美里、、何か、気付いたのかしら、、、あぁぁぁ、、、、』
そして、まるでその美咲のため息に反応するかの様に、突然に卓上に置いた美咲の携帯が振動し始める。
ヴヴヴヴヴッ
その音にビクッとばかりに反応した美咲が、恐る恐る確認すると短く件名だけで、、、、
『今日も待ってます。』
とだけのメールが一件、、、、、、、、、

『あぁぁ、、そ、、そんな、、、ま、、また、、今日も、、、今日も、、なの、、、、』
メールを確認すると同時に、その若々しい美貌に似合わぬ深い憂いを更に濃くした美咲であるが、
そんな意志に反して、その短いメールを見ただけで胎内の奥深い所では、ジュンとばかりに熱いヌメリが
沸き上がらずにはいられなかったのもまた事実であった。

そぅ、、確かに美咲はパートにも出掛けるが、それは主に午前中だけ、、せいぜいが1時か2時頃には終わる。
だが、なぜか自宅に戻るのはその数時間後の夕方になってしまうのが、最近の美咲の日課なのだ。

その間、美咲は何をシているのか、、、、、、、、、、

そう、、、なんと、その間、人妻、と言うか未亡人である美咲は、あるウィークリーマンションに通い、
かの少年との許されぬ関係を続けていたのであったのだ。

『なんで、、、いったい、、、なんで、、こんな事に、、、、』
いったい、いつの間にその様な関係になって、、、いや、、堕ちてしまったのだろうか、、、、、

確か最初は、学校内で少年から強引に誘われて(?)、つい、応じてしまい、しかも
『一度だけ、、一回だけ、、』と約束した筈なのだが、『もぅ一回だけ、、次が最後だから、、』と少年から
毎回、毎回、縋る様に目で懇願される度事に、つい情に絆され、また会う約束をしてしまう美咲。

もちろん、それは毎回、巧妙な手口で知らずに飲まされている向精神薬のせいであり、更には自分を守るべく、
都合の良い様に記憶の改ざんまでしてしまっている美咲の一方的な理屈に過ぎなかったのは言うまでもない。

実際には、美咲は断れなかったのである、、、、あの、少年が与えてくれた、まさに目も眩むかの様な快感に。

そう、、まさに文字どおり、生まれて初めて知らされてしまった、凄まじい性の嵐に翻弄された美咲は、
その浅ましい肉の悦びを前に、抗う事など全く出来くなってしまったのである。

更にはその交わりの最中、少年が美咲に対して口にする賛美の言葉の数々、、、、、
『キレイだ、可愛い、スベスベで、、サイコーだぁっ、、』等などの少年らしいその率直な感想の数々は、
美咲の中の『女』を刺激せずにはいられないのも又(ある意味、悲しい)事実であったのだ。

そして、取り返しのつかぬ事態を恐れる美咲を安心させるべく、感心(?)にも基本、スキンを忘れぬ
少年であったが、それでも何度かに一度は安全日である事を確認の上、直接、その熱い迸りを胎内で
受け止めている美咲の身体は、そのまさに若さの塊である男性ホルモンに反応し、その『身体』もまた
激しく刺激されずにはいられなかったのだ。

そして、精神と肉体の両方を若者から刺激されている美咲の身体は、生半可なアンチエイジング等、足元に
及ばぬ程に若返っていく様であったのだ。

そんな目に見える位の美咲の変化、そしてそれだけでは無い、時折、少年との逢瀬での甘い一時、あの官能の
目眩く様な絶頂の瞬間をつい思い出してしまい、日常でもぼんやりとする事が増えてきてしまった。
それらにより、先程の様に、ついには娘にすら妖しまれる事に(?)になってしまった美咲である。

『こんなはずじゃ、、、こんな事をしていては、、、いけないの、、いけないのよ、、、、、』
と微かに残されている理性は叫ぶものの、、、、、、、、、、
ノロノロと身支度を終え、パートに向かう美咲は、、、おそらく、、いや、、間違いなく、今日もパートの後、
あのマンションへと向かってしまうのだ、、、、、、、

そして、その頃、そんな美咲の葛藤を他所に、早朝のマンションで陰謀(?)を巡らせる師弟がいた。
それは当然、美咲と美里の母娘を逆恨みする太郎と教師である事は言うまでもない。

美咲へメールを送り終えた太郎は、教師へ向き直ると改めて今後の段取りを再確認しあう。
「美咲さん、、だいぶ、ハまって来ましたよねぇ、、、、」
「あぁ、、、オレもそろそろ我慢の限界、、、かな、、、、」
「えぇ、、、そろそろ、、そう、今日くらいから、大丈夫だと、、、思いますよ、、、」
そんな会話を交わしながら、下卑た笑みをお互いに浮かべ会う師弟、、、、
それは、今日、また、美咲が貞淑な未亡人から、性奴隷への階段をまた一歩昇る事が決まった瞬間であった、、





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