03-01

追い立てられる様に浴室から出された2人であったが、そこでもまたある事実に気付き呆然としてしまう。
『{着替えが無い、、、、、}』
先程まで着ていた2人の衣服は、いったいいつやったのであろうか、傍らの洗濯機の中で空しく洗われており、
バスタオルで全身の滴をぬぐった2人は、着る物も無く、ただバスタオルを巻き付けたままの姿で途方に暮れるしかなかった。

そんな2人を尻目にさっさと着替えた紀子は、用意ておいた小さなクーラーボックスから飲み物を取り出して、
2人に手渡しながら、こう告げた。
「ふぅ〜〜〜っっ、スッカリ長湯したんで、喉がカラッカラ、、さぁ、これでも飲んで、美味しいわよ。」
そして、自分の分の飲み物をまさに喉音を立てながら勢いよく飲み干す紀子。

薫はともかく、いまや妖し過ぎる言動しか行わない紀子から渡された飲み物など、いかにお人よし(?)の春美と
言えど、口を付けられる筈もなかったのだが、そんな事も知る筈もない薫までもが、豪快に飲み始めると、もはや
長湯と激しい運動(?)で水分に飢えていた春美もまた、もはや我慢の限界であった。

当初は、警戒し、『少しだけ、唇を濡らす位は、、、』と思っていたのだが、その良く冷えた感触にはやはり
あらがうえず、いつのまにか、薫同様、音さえ立てながら、すっかりと飲み干してしまう春美。

そして、渡された飲み物を飲み終えた2人に、わざとらしく声を掛ける紀子。
「アラッ!?、ゴメンなさぃ、2人の着替え、忘れてたわねぇ、、まぁ、良いわ、薫ちゃん、ルミちゃん、
 着替えはお部屋にあるから、そのままの格好で悪いけど、行っちゃいましょ、、ほら、出て、出て、、、」
そう言いながら、強引に2人を脱衣所から追い立てた紀子は、さっさと先導し2階の薫の部屋として使われている
個室へと向かってしまう。

互いに湯上がりでバスタオルのみと言う、これ以上も無い位に恥ずかしい格好の2人は、廊下に出されて途方に
暮れるしかなかったのであるが、紀子が一人で歩きだしたのを見た春美は、すかさず、これらの暴挙とも言うべき
言動の真意を確かめようと、慌てて後を追いすがり、すると取り残された形となった薫もまたその後を追うしか無かった。

そして、階段を昇り始めた紀子を追いかけた春美が、声を掛け様とするのだが、まさにそのタイミングを
狙うかの様に、くるりと春美へ向きなおった紀子が先に声を掛ける。

「あぁっらっ、ルミちゃん、、随分、大胆ねぇ、、ほら、下から薫ちゃんがビックリして見てるわよぉ、、、
 うふふ、、何か、見えちゃってるんじゃないのぉ、、、、」
「!?、えっ!?、キャッ!!か、薫、、ちゃん、、ダメ、、見ちゃダメッ!!」
そんな紀子の示唆に、慌てて階下を見る春美であったが、そこにはその指摘通り、薫がまさに食い入る様に
瞳のまま、夢中になってこちらを見上げている。

今の自分は、小さめなバスタオルで辛うじて胸元や腰回りだけを隠しているという状況なのだが、息子の視線に
慌てた春美は、思わず反射的に薫の視線が集中していた下半身をガードしようとバスタオルを下げてしまうのだが、
そんな格好でそんな事をすれば、、、、、、、、
パラリ、、、、、、
「!?、、!!、キ、キャァ〜〜ッ!!」

軽く止めただけのバスタオルがそんな手荒な扱い(?)で落ちてしまうと、もはやそこには素っ裸の春美がいるだけである。
先程の混浴とは違う、通常の場所でのそんな姿に思わず悲鳴を上げる春美であったが、そこへ声を掛けてくれる
親切な(?)紀子の声に導かれる様に、ついその部屋へ逃げ込んでしまう春美。
「あらあら、何してるの、ルミちゃんったら、ほら、早くお部屋入って入って、、、」
「ヒィィ〜〜〜ッッッ!!み、見ないで、見ちゃだめ、、薫、、ちゃん、、、、」
昼間の芝居が抜けのか、まさに黄色い少女の様な悲鳴を上げる春美であったが、飛び込んだその部屋は、なぜか
ほとんど家具すらロクになく、なぜか不自然にシングルのベッドがただポツンと置いてあるだけであったのだ。

廊下で落としたバスタオルすら拾う間も無く、逃げ込んだ春美は羞恥のあまり、耳まで真っ赤に染めながら
両手で豊か胸元と股間を覆い隠しながらも、ただ、その部屋で呆然とするしかなく、これまた紀子が苦笑交じりで
ベッドを指し示すと、その退避場所(?)へ慌てて潜り込むしか無かった。
「あらあら、そんなエッチな格好で急に部屋に来てもまだ着る物は無いわよ、、、仕方無いわねぇ、、、、
 じゃぁ、そこのベッドにでも入って待っていて頂戴。」

そして、春美を完全に追い込んだ事を確信した紀子は、いよいよ最後の詰めにかかる。
「うふふふ、じゃぁルミちゃん、ちょっと待っていてね、、、、、準備してあげる、、、、、、、」
そんな妖しい笑いと共に、部屋を出る紀子。
その声の少し後、部屋の入り口で人の気配を感じた春美は、とてつもなくイヤな予感に襲われる。

そして、恐る恐るそちらへ視線を向けた春美の瞳に写ったものとは、、、、、、
「ヒッ!!」
思わず悲鳴を上げかける春美の視界には、なんと予想(?)通り、実の息子の薫が腰にタオルを巻いただけの
ほぼ全裸の格好で入り口に立っていたのである。

そして、その傍らにいた紀子は、先程までの『準備、着る物』だの発言を完全に無視し、就寝の挨拶を2人へ
すると、あっさりと部屋を退出するのだが、その際に、なんと薫が腰に巻いたタオルを取り上げていって
しまったではないか。
「ほぁ〜〜〜、、、もぅ私も眠くなったから寝るわね。じゃぁお休みなさい、、、、どうぞご一緒に、、、、」
「!?!?、、!!!!!、、、、あぁっ!?、、の、紀子さんっ!!!」

仰天する薫の悲鳴にも似た問いかけ、どころかあらゆる説明を完全に放棄し退出した則子は、部屋を出ると、
なんと施錠までしてしまったではないか。
そして、後に残された薫は、突然に美少女(?)のいる部屋に全裸で取り越されるというトンでも展開に対応
しきれず、思わずドアを開こうとするのだが、ただ施錠の音のみが空しく響くだけであった。

素っ裸にされ、夢中で股間を両手で隠しながら立ち尽くす薫と、これまた素っ裸のまま、ベッドの薄い毛布の
下、動き様の無い春美。
そして、そんな、まさに途方に暮れるしかない母子の耳に蘇る紀子の言葉。
『ご一緒に、、、、、』

『あぁぁ、、そ、、そんな、、、そんなぁぁ、、、、、』
まずは、まさに絶望としか言いようのない思いに捕らわれるのは春美である。
そう、今、自分が反射的に潜り込んでしまったベッドはごく普通の1人用のサイズであり、上掛けもまた毛布が
一枚あるだけ、、、、、、こんなところに2人で寝たらいったいどうなるかなど、考えるまでもなく明らかではないか。

そして、そんな母の葛藤など知る由もない薫は、呆然としながらも、いつしか邪まな思いが浮かぶのを
抑え切れずにいた。
『一緒に、、、一緒にって、、紀子さん、、、言ったよね、、、、良いのかな、、、、だって、、、でも、、』
そして、その邪まな思いに拍車を掛けるのが、これまでの『ルミちゃん』の行動の数々であるのは言うまでもない。

そうではないか、、、、、、ほんの今し方まで、2人は混浴、、、どころか『ルミちゃん』は自分のアソコを
洗ってくれたし、ドサクサ紛れで自分が乳房を揉む様な事すらしても、悲鳴どころかイヤがる素振りすら見せなかったではないか。

そして、たった今、まるで自分に見せつける(?)かの様に、全裸にバスタオルだけを巻いた姿で家の中を
歩き回り、遂には自ら(?)それを落としては、自分に全裸を見せつける様な真似までしたではないか。

そう、、邪まな欲望に脳裏を侵食されてしまった薫には、先程までのルミの言動、逃げる様に紀子の後を追い、
隠す仕草でバスタオルを落としてしまった事等が、もはや全く別な意味にしか写ってはいなかった、、、、、

そして、最後にバスタオルを落としたルミが両手で胸元と股間を覆い隠す、その寸前、、、、
薫の視界には、湯上がりで上気したピンクに染まった巨大な乳房と、女の割れ目が剥き出しの股間が、これ以上は
ない位にハッキリと見えてしまったのだ。

そして、今、その全裸の美少女(?)は目の前のベッドに横たわっている、、、、、、、
だが、生来が内気であり、何かにつけ消極的な薫は、妄想のあまり再び痛い程に興奮してきた股間を抑えながらも、
未だ踏ん切りがつかずに、ただ部屋の入り口に立ち尽くすしかなかった。

そして、ただ股間が暴発寸前になるだけでなく、いつしか動悸すら激しくなって行く自分の身体の要求に、
自身が戸惑うしかない薫。

もちろん、それは全裸美少女(?)と素っ裸の自分が同じ密室に閉じ込められたと言う事もあるのだが、なにより、
先程紀子から渡された飲み物に入っていた妖しい興奮剤のせいであるのは言うまでもない事である。

そして、同じように、妖しい『向精神薬』が危険量ギリギリまで混入している飲み物を飲まされた春美もまた、
自らの身体、そして精神の高揚に戸惑うしかなかった。
『、い、一緒に、、一緒に同じ、、、、だ、、だめ、、ダメよっ、春美っ!!、薫は、薫は子供、、、 
 私が産んだ実の子供なのよっ!!』

しかし、そんな内心の葛藤に苦しむ実の母子であったが、そんなさなか多少は湯冷めしてしまったのか、
立ちすくむ薫が、「クシャンッ」とばかりに小さなクシャミをしてしまった。

すると、それを聞いた春美の心理にこれ以上はない格好の言い訳が生まれてしまう。
『あぁっ、、このままじゃ、、、このままじゃ、、薫が、、、薫が、風邪を引いてしまう、、、、そうよ、、
 これは、、そんなヘンな気持ちじゃないの、、、薫のため、、薫の健康のためなのよ、、、』

そして、薬物の影響もあり、異様な興奮状態に落ちいった春美は、遂に自らの意志で息子へ声を掛けてしまう。
「、、、あっ、か、薫ちゃん、、、そ、そんな格好のままじゃ、、か、風邪引いちゃうよ、、ほら、、、
 紀子さんも、言ってたでしょ、、、、、はやく、、、ベ、、ベッドへ、、、おいでよ、、、」
だが、さすがに自分の台詞の卑猥(?)さに、吃らずにはいられない春美。
しかし、そう言いながら、自分の入った毛布の裾を軽く持ち上げてしまう仕草は、もはや息子を布団に誘う
母の姿には見えず、まさに愛しい恋人を招く女性の姿に他ならなかった。

そんなエロ少女(?)にそこまでされ、果たして抗える男子がいるであろうか、、、、、、
もはや、本能の命じるまま、股間を抑え隠しながらフラフラと母の待つベッドへと向かう薫。

そして、遂に血の繋がった実の母子が、互いに素っ裸のまま狭いベッドで一夜を共にしてしまう事となるのである。




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