進路02

恐怖のあまり、まさに心の奥底から震え上がって脅える佳代夫人。

つい、先日自分を凌辱した理事長なる人物とはロクに話さえしてはいないのだが、もはやその人物の人となりは
いや、性癖はまさに、苦いほどに自らの身体を持って理解しているのだ。

そして、そんな人物が言う事の『興味』の意味、、、、いかに世間知らずでお嬢様育ちの佳代夫人であろうが、
それがナニを意味するか位はハッキリと理解出来ている。

そして、、例えいかに堕としめられ様と、、、辱められ様と、、、、ルミ子、いや、佳代夫人は母親であった。
誰よりも大切な一人息子、かおるの身を案じる一人の母親であった。

だが、そんな母親の気持ちをまさに逆撫でするかの様に、校長が佳代夫人、いや、ルミ子に再度提案をする。
「だから、ぜひ、理事長が『かおる』くんにも一度会ってみたい。と言い出して聞かないのだよ。」

典雅な未亡人の美貌が蒼白になっていく様を堪能する校長、、、、、、

そして、また新たな嗜虐の罠に自分、そして今度は愛しい息子まで搦め捕られていく予感に
小さく脅える佳代夫人、、、、、、、

しかし、いつまで脅えるだけでいられるはずもない、、、、、、、
ただ、ひたすらに息子を案じる母、佳代夫人は、恐怖に脅える気持ちを抑えながら、健気にも必死に
勇気を振り絞りながら、震える声でなんとか応じたのだが、、、、

「、、、そ、うですか、、、あの方が、、か、かおる、坊ちゃまに、、、」
しかし、次の校長の言葉を聞いた途端、必死に保ってきた強きな態度もどこへやら、、、、校長室の床上に
いきなり平伏するしかない佳代夫人であった。
なんと校長は、、、、、、

「理事長はだねぇ、、ぜひ、一度、かおるくんと二人だけで会ってみたいと言っているんだよ、、、、」
典雅な美貌をまさに恐怖に引きつらせながら、ずるずると力無く床上に崩れ落ちた佳代夫人は、そのまま
無様で惨め極まりない土下座のポーズを取ると、先程までとは全く正反対な卑屈な言動でなんとか、その
理事長の依頼を断る様に、必死になって校長に哀願を始める。

あんな男と、、初対面でありながら、ずけずけと見知らぬ他人の家に上がり込み、更に自分に汚らわしいマネを
してのけた初老のおやぢが、なんと今度は自分の息子、かおるにまで目を付け、あまつさえ2人だけで会いたい
だなど、校長に依頼していると言うのだ。

そんな事、、、そんな事、例え、この身がどうなろうとも承諾出来る筈が無いではないか、、、、
「あぁ、、そ、、それだけは、、、どうか、それだけは、お許し下さいまし、、、」
だが、そんなまさに、息子を思う、母親の血の叫びも、もはや全てを画策済みの校長にとっては、嘲笑の
対象でしかない。

「おぃおぃ、なにもそこまでイヤがらんでもいぃだろう、、何も君がかおるくんの母親な訳でもないのに、、」
『!!、くっ!!、知っている、、くせに、、知っているくせに、、、』
わざとルミ子、こと佳代夫人の正体を知っていながら、ヌケヌケといびる校長の陰湿さに、悔しげな思いを
隠せぬ佳代夫人であったが、次の校長の言葉の前には、思わずそれを遮りながら、我が手で我が耳を塞いで
しまった。

「だいたい、君も、あの時、随分と理事長始め、大勢の皆さんとは楽しんでいたじゃないか、、あの後も、、」
「あぁっ、、お、おっしゃらないで、、おっしゃらないで下さいまし、、、」

そう、、、、あの日、自暴自棄となり、浅ましい肉の悦びに堕ちてしまった佳代夫人は、理事長も含め、
大勢の男たちと、まさに自らの意志で、とても口に出してはいえぬ程に淫らな行為をしてしまったのだ。

そして、そうやって佳代夫人をネチネチといびる校長であったが、次に述べたのは以外な方向からの
搦め手であった。
「それにそう嫌がらんでも、よかろう、、、これはかおるくんにとっても決して悪い話ではないんだよ、、、」
だが、どう捕らえれば『悪い話ではない』等と言えるのか。と恨みがましい視線で校長を見る佳代夫人。

すると、、、、
「だいたい、君は春川夫人からかおるくんの面倒を頼まれたらしいが、彼、いや、彼女、まぁ、どちらでも 
 良いのだが、、かおるくんの卒業後の進路の事、、、、何か考えているのかね?」
「、、、、、???、、、、!?、、、し、、進路、、ですか、、、、、、い、、、い、ぇ、、あ、あの、」
「進路だよ、かおるくんは3年生だよ、来年には卒業だよ、、、いったいどうするのだね、、、」

その意外と言えばあまりにも意外な質問に、思わずルミ子としての芝居も忘れ、まさに素になって問い直すが、
しどろもどろな返答しか出来ぬ佳代夫人を、さらに追い込んで行く校長。
「いかんねぇ、仮にも主家の一人息子を預かりながら、進路の事など全く考えていないなど、、、、」

それは、、、あまりと言えば、あんまりな言い方ではないか、、、、、、
いったい、どこの世界に息子の進路を考えぬ母親がいるだろうか、、、、、
まして、未亡人の佳代夫人にとって、一人息子のかおるは、まさにたった一つの生き甲斐ではないか、、、、

ところが、陰湿な校長の言葉責めはそれで終わりなどではなかったのである。
「そう言えば、聞く所によると、何やら君は『かおる坊ちゃま』とはだいぶ『深い仲』らしいじゃないか、、、
 まぁ、ストリッパー上がりの女中では、『楽しい』事さえ出来れば良いのだろうがな、、、、」

『ひどい、、酷すぎるわ、、だって、、だって、、無理やり、に、、あの子達が、無理やりに、、、』
突然に、自宅を訪れたかおるのクラスメイトと称する4人組、、、、、、
あの日の事は、あの忌まわしい出来事と共に、佳代夫人の脳裏、いや、、身体に激しく刻み込まれ、
もはやどうあっても決して忘れられぬ事となっている、、、

だが、、、今更、それを言った所で何の意味があるだろうか、、、、、
実の母子が禁断の関係に堕ちてしまった写真を取られ、しかも、どうやら校長にまでその事実を知られている。
更に、校長は自分、小桜ルミ子がかおるの実の母親、春川佳代夫人であるとさえ知っているらしいのだから。

そんな事を自ら暴露すれば、春川家の母親と息子が忌まわしい近親相姦の関係にある事を学校中に認める
だけではなく、更にその母親の方は、自ら身分を偽って用務員として息子の通う学校に勤めている事さえも
認める事になるのではないか、、、、、、、

そんな事、、、そんな事、出来る筈もない、、、、、
まさに、悔しさのあまり、血の出んばかりに形の良い唇を噛み締めながら、、、、、
そして、それ以外、何一つ反論する事さえ出来ぬ佳代夫人。

そして、いよいよと本題に入る校長の口から恐るべき事が語られたのはそれからであった、、、、

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