タイトル[企画会議]

 その日、黒志会は横田も交えて鳩首会議を行なっていた。議題はいつものようにいつものごとく・・・。
「マン力綱引きなんてどうでしょう?かおるはけつで出場するリーグ戦で。」
「どうもなー・・・。」
 横田が呟く。アイデアがありきたりだ。最近は三匹の反応まで予想がついてくる。
「それにおしおきもごほうびもすること同じだしな・・・。」

 黒田が痛いところをつく。それを言ったら結構終わりだ。
「おい、何か案はないのか!」
 見るとアイデアが出なくて金井は必死で景子に向かって腰を振っている。
そのあえぎ声を聞いていると段々腹が立ってくるから不思議だ。
「な、なんでしょうか?」

 おびえながら聞き返す景子に黒田は叫ぶ。
「誰のためにこんなに苦労してると思ってるんだ!少しは自分で考えられんのか!」
 そのセリフで呆れる横田や志賀。そして誰がともなく呟きがもれた。
「何か最近、俺たちのほうがこいつらの奴隷みたいだよな・・・。
こいつらを気持ちよくさせるためになんでこんなに苦労しなくちゃいけないんだろう・・・・?」

 SMは相互のコンセンサスの上に成り立つ。
そんな当たり前のことが最近徐々にわかり始めた、高校時代の夏・・・。窓の外にはせみの声・・・。

[女優という名の・・・ 前編]

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