終わりの始まり2−1

背中に刺さる矢の様な横田の視線を受けながら、肩を落として力無く帰宅するかおる。
ほんの少し前までの、弾む様な若さ溢れる健康的な様子など微塵も想像出来ぬ程、
その美貌は蒼ざめ、歩き方すらギクシャクとぎこちなく、まるで出来の悪い人形の様で
あった。

だが、それも今日1日にかおるの身に起きた事を思えば当然であろう。
朝まではごく普通の高校生であったのだ。多少、そうあの凌辱に比べれば同級生からの
イジメ等、まるで児戯の様ではないか。
いまだ信じられぬあの出来ごと、中年男性の、それも教職にある者の性器を口にし、
体液を注がれ、、、しかも肛門にまで、、、、

だが、おぞましい他人の精液の臭いは、いまだ口内に忌まわしく漂い続け、排泄器官の
はずの肛門を塞ぐその異物が伝えるその感触は、それらの全てが事実であることを
冷徹にかおるに知らせているのだ。

『あぁぁっ、、、なんで、、なんで、、こんなコトに、、なんで、あんなコト、、』
いったい何度そう脳裏で繰り返したであろう、その問い掛けに当然応じる者はなく、
また、助けてくれる者もいなかった。

そうやってトボトボとながらも歩き続けたかおるは、やがて自宅の門にたどり着いた。
『はっ、、いけないっ、、こんな、、こんなコト、、ママに、、ママにだけは
 知られちゃ、、絶対ダメだ、、、』

母思いの心優しい少年であった。数年前に父が他界してからというもの、健気過ぎる程
一家の家長として、懸命に自分を案じ、支えてくれた愛しい母が待つ家に着いたことで
かおるが一番に思い付いたコトは1つしかなかった。
『ママにだけは絶対知られちゃいけない。』

家庭教師まで付けてくれて、念願の名門校に入学できた時の母の悦び様を思えば、
今日その学園で何をされたか等、内気なかおるが口に出来るはずもない。
『ママを心配させるなんて、、出来ない、、出来ないよっ!!』
いかに優しげな容姿、少女と見間違うばかりの美貌をしていても、かおるは[男]である。

そう決心した健気な美少年は、きっとばかりに顔を上げるといきなりパンッ、パンッと
ばかりに両手で自身の頬を打ち、ゴシゴシと夢中になってこすり上げた。
意識してそう行った訳でもないだろうが、そうする事で先ほどまで蒼白そのものだった
かおるの美貌に血の気が戻って来た。

そうしてから、ようやく玄関を開き、なんとか帰宅の挨拶をするかおるであった。
「、、ママッ、、ただいまぁっ!!」
「おかえりなさいっ、かおるっ、、ねぇっ、、聞いて聞いて、かおるっ、今日、、、」

1人息子の声を聞き付け、いつもの様に清楚な和服姿の母が返事をしつつ玄関に向かう。
いや、それは気のせいか、いつも以上に晴れやかな様子であり、こちらに向かうその
様子も軽やかで、とても30代後半、高校生の子供がいる等とは思えぬ程の若々しさだ。
その美しい母の姿を見るだけで、かおるの思いは先程の決心が間違っていない事を
改めて確信するのだった。

『そうさ、ぼくは、、男なんだ、、こんな素敵なママを心配させるなんて、絶対ダメだ
 大丈夫、、ボクだけで、ボクだけで、、なんとかしてみせるさっ、、、』
そう新たに心に誓うかおるであったが、それはいわば世間知らずの『御坊っちゃま』の
ヤセ我慢、カラ元気以外の何者でもなかったのだ。

もし、かおるがこの時点で1年後を見通せれば、まったく違う対処をするはずである。
いかに心配かけようが、さっさと保護者、母親に今日の事を報告し、教師の上司、
あるいは地区の教育委員会、もしくはマスコミにさえ訴えてでも、これからの出来ごと
いや、自分達母子、そして恩師の松下先生におこる災い、惨事を防いだであろう。

そう、、ほんの1年後、たった1年の間の出来ごとだったのだ、、、、、
来年の今頃、かおるの身体は、、佳代夫人の居場所は、松下景子の職場は、、、
しかし、母子ともども、世間知らずを絵に書いた様な上流家庭育ちの身とあっては、
それらの将来など事、想像する事すら不可能であろう。

自分のヤセ我慢が自分達母子や恩師に無惨な災いをもたらす事になるとも知らず、
ただ、今のかおるは、無意味な使命感でその純真な心を一杯にしているのであった。
そんな心ここにあらず、といった息子の様子にようやく気付いた佳代夫人は、
怪訝な風にかおるに問い掛ける。

「、、、だったのよ、、ねぇっ、すごい偶然でしょっ、、かおる、、かおる?」
「、、、、、!?、、あっ、、ごめん、、ママ、、、ちょっとぼぉっとしてて、、」
「うんっ、、もぉっ、、かおるったらぁっ、、だから今日、偶然松下先生と御会い
 出来たのっ、、もぉ、久しぶりでしょぉ、、ママ、嬉しくって、いっぱいお話し
 してきたのよ、、、、」

本当に嬉しかったのであろう、頬を上気させ、黒目がちの円らな瞳をキラキラ輝かせ、
夢中になって、昼間あった事を息子に話し掛ける母親。
我が母ながら、その眩しいばかりの美しさ、それは衰えるどころ熟女の雰囲気と
淑女の気品を合わせ持ち、むしろ増している風であった。

「えぇっ、、松下先生と会えたのぉ、、いいなぁ、、ママだけぇ、、、」
その美しい母の話しに合わせようと、萎えそうな心を懸命に奮い立たせて会話を続ける
かおる。

昼間受けた不良教師からの凌辱を考えれば、ほんとは食事もせずにさっさと自室に入り,
横にでもなりたいのが本心である。
なにより、いまだ肛門にはその横田が挿入した異物が、外す事も出来ずにガッチリと
はまったままなのだ。

だが、愛しい母を心配させたくない一心のかおるは、自室での着替えをすませると、
すぐに一階の食堂に下りてきて、健気にもまったく普段と変わらぬ様、食事と歓談を
すませるのであった、、、細身のディルドォで肛門を犯されたまま、、、


「ふぅっ、、じゃぁ、ママ、ぼく、勉強があるから、もう部屋に戻るね。」
「あらっ、いけなぃっ、ママばかりおしゃべりに夢中になっちゃってたわね、
 ごめんなさい、かおる。」
そんなごくありふれた家庭内の会話の後、ようやく自室に戻ったかおるであったが、
いつもであれば楽しいその時間が、今日ほど長く苦痛に感じられた日は無かった。

特に食事の際、最初にイスに座った時等は、直腸を貫く異物に自分の全体重が掛り、
危うく悲鳴を上げるところであった。
それを懸命に堪え、平静を装ってなんとか普段通りに過ごす事ができた今、自室に
戻り、やっと1人になれた途端、それまでの緊張がほぐれ、思わず床にへなへなと
だらしなく座り込んでしまうかおるであった。

「おぅっ、、、んんっっ、、、」
そして、再び肛門を襲う異物の感触に、思わず声を抑え切れないかおるであったが、
その声も微妙に単なる苦痛のウメキ声から多少変わって来たのは気のせいであろうか?

『ち、違う、、違うよ、、こんな、、こんな変なコトで感じるだなんて、、』
だが、昼間、横田から強制された肛門オナニー、そしてその時の射精の感触、快感は
かおるの精神にもそして身体にもはっきりと刻み込まれてしまっているのだ。

ビグビグンッ!!
『ほぉぉーーーーっっ!!、あぁぁぁっっっ、、なんで、、なんでぇぇっっ、、』
そして、いかにかおるが反論し、否定しようと股間の分身は正直に激しい興奮を示し、
今にも暴発寸前なほど勃起し続けていたのだ。

そう、、それは実は食事中の間から、ずっとそうであったのだ。
自慢の種であった、美しく若々しい母親を目の前に、いかに事情があろうと、激しく
イチモツを勃起させてしまうなど、これまでのかおるの生活では想像すらしなかった。

だが、昼間、横田から教え込まれた忌まわしい男色の経験は、かおるの心の中に、
本人の思う以上の影響を与えてしまったのだ。
あるいは眠っていた何かが目覚めようとしていたのかもしれない、、、、、、
惨めだと思えば思う程、背徳、冒涜だと考えれば考えるほど、余計に興奮してしまう
浅ましいナニかが、、

『ちょっとだけ、、ちょっとだけ、、、、、、』
ゆったりとした室内着のスラックスにもかかわらず、まるで布地を引き裂かんばかりに
ピンッとテントを張ったその股間、その内部に隠れる自分の分身の激しい主張に負け、
誰にするでもない、その言い訳を呟きながらフラフラとかおるがベッドに向かおうと
した、その瞬間、、

トンットンッ と小さくドアをノックする音が聞こえたのだ。
その音自体は控目であり、小さなものであったが、それを聞いたかおるの心臓はまさに
爆発せんばかりに激しく動悸し始めてしまう。
更に、そのノックに続いて聞こえて来た、これまた控めな優しい声。

「かおるっ、、お茶を持って来たけど入っても良いかしら、、」
『!?、ママッ、、、い、いけない、、』
その声を聞いたかおるは、大慌てでベッドから机に向きを変えると、懸命にさりげない
風を装って、傍らのカバン等を机に乗せながら、返事を返した。

「あっ、、ありがとう、ママ、、入っていいよっ、、」
その声を聞いて、ドアが開き、トレイに紅茶と茶菓子を乗せながら母、佳代夫人が
入って来たのであるが、どこかその表情に愁いが見られる。

「どうしたのっ、、ママ、何か心配事でも、、」
それに気付いたかおるは、自身の不自然さを打ち消す様に余計に平静を装って、逆に
母に向かって、そう尋ねる。

「あっ、、うんっ、、あの、、あのね、、さっき夕食の時、ちょっとママ、はしゃぎ
 過ぎちゃったかなぁって、それで、、かおるが、、すぐ2階に上がったのかなぁって
 ごめんなさいね、、ひさしぶりに松下先生に御会い出来たからって、子供みたいに
 喜んではしゃぎ過ぎちゃって、、、それで、、、ダメね、、ママったら、、」

『あぁぁっ、、ママ、、違うんだよ、、ボクが、、ボクのせいで、、』
しきりに恐縮し、自らを反省する言葉を述べながら、小首をかしげる母の姿に、思わず
胸の熱くなる思いのかおるである。

幼い頃から上流家庭に育ち、世間の荒波に揉まれた事のない温厚で内気な女性であった。
夫を亡くしてから、健気に家長としての勤めを果たしても来たが、その反動か、つい、
家に2人だけしかいない時等は、まるで少女の様な口調に戻ることがあるのだ。
そんな母の仕草も、つい昨日、いや、今朝までは今の春川家でただ1人の男性として、
自分が頼りにされているのだ、との気負いと共に嬉しくも感じていたのであるが、、

「あっ、、ゴメン、ママ、違うんだよ、、、その、、、そう、、ちょっと今日は
 宿題が多くって、早く始めないと大変だなぁって、気になってたのさ。」
「あらっ、、、そうだったの、、ママ、てっきり、、、あんまりかおるが話さないし、
 なにか様子が変なのは、ちょっとママがはしゃぎすぎたせいかなぁって、、、
 心配しちゃったの。」

息子の身を案じる母親としては、当然過ぎるその『様子が変』の言葉であったが、
それは、口にした佳代夫人よりも、聞いたかおるの方に動揺を与えるのであった。
しかし、それがなんら心配すべき事でない些細な事柄のせい、との本人の説明で
ホッとしたせいか、そのかおるの動揺は気付かぬ様であった。

「あぁ、よかった、そんなに宿題があるんじゃ、大変ね。でも、かおるも、もう
 来年は高校3年生、いよいよ大学受験ですもの、ガンバラないとね。
 それじゃぁ、ここにお茶、置いておくから、お勉強、しっかりね。
 ママは、先に御風呂頂いてから御休みするわ。あっ、あと、いくら大変でも
 あんまり夜更かししないでね。ちゃんと御風呂入ってから寝るのよ、歯磨きも
 忘れないでね、じゃぁ、御休みなさい、かおる。」

「う、、うん、、御休みなさい、ママ、、、」
そして心配事がきれいに無くなった令夫人は、高校2年にもなる息子に言うには、少々
気恥ずかしい様な台詞をごく普通に口にすると、息子の部屋を後にして、トントンと
足取りも軽く階下へと去っていった。

だが、後に残されたその残り香その何とも言えぬ甘い匂いにしばし,ぼぉっとなるかおる
いかに実の母親とはいえ、その熟女のフェロモンはかおるの鼻孔から脳天を直撃し
もはや股間のイチモツは爆発寸前となってしまっていた。

『はぁぁっ、、、だ、、ダメだ、、出る、、出ちゃう、、、、ほぉぉっっ、、、』
ベルトを緩めズボンを下ろす猶予すら残されていないのは、かおる自身が誰よりもよく
知っている。
『んんんんっ、、、、く、、、くぅぅっっ、、、、』

震える指でファスナーを下げると、その途端ブルンとばかりに勃起して、爆発寸前の
肉茎が勢い良く飛びだしてくる。
『か、、紙、、ティッシュ、、ティッシュゥゥッ、、、』
シュコッ、シュココッとばかりに卓上のボックスティッシュから夢中になってチリ紙を
引き出すと、大慌てで亀頭を覆ったその瞬間、、、、

ズビュゥゥゥ、、ズビュルゥゥッッ、、、、どぷぅぅっっ、、ごぷぅぅぅ、、、、、
17歳の若さ溢れる肉体に相応しい、大噴射、多量の射精が始まってしまったのだ。
『ほぉぉっっ、、、き、、気持ちィィッッ、、、、イィィッッ、、、』
心のどこかで自分を非難する声がする、愛しい母の匂いで射精してしまうなど、、
これまでのかおるの拙い自慰経験でも、決して無かった事なのだ、、、

もちろん、自慢の美しく若々しい母である。
その射精の瞬間、つい思い描いてしまった事もないではなかったのだ。
だが、そんな時、その射精の快感が薄れた途端、我が身の情けなさ、浅ましさに、
言い様の無い程の自己嫌悪に襲われてしまのが常であった。

しかし、、、今日はナニかが違っていた。
そうやって自己嫌悪をすればする程、自分を蔑めば蔑む程、、、何か心の奥底から、、
今まで知らなかった、妖しい悦びが次第に湧き始めてくるのだ。
そして何より、、、ティッシュがぐっしょりと重く濡れる程に多量の射精をしたにも
かかわらず、かおるのモノはまるで萎える事を忘れたかの様に、未だ激しく猛々しく
勃起し続けているのだ。

そして、そのかおるの脳裏に、今日1日のあまりに強烈な経験がよみがえって来る。
学校の宿直室で白昼、全裸で拘束された惨めな自分、あろうことか、横田の異臭漂う
肉茎を咥え込まされた自分、浣腸され、、、脱糞させられる自分、、、そして、
自らその細い指を肛門に突っ込んで、その感触に夢中になりながら、オナニーし続ける
自分。

『なんて、、なんて、惨めな事、、不様な事、、、、おぅっっ、、と、、止まらない
 止まらなぃぃっ、、なんで、、なんでぇぇっっ、、、』
もはや抑えようが無かった、、、それどころか、いつのまにかズボンを脱ぎ捨て、
ベットの上で夢中になってオナニーし続けるかおるの左手は、自分の肛門を塞いだ
ままのディルドォを掴んで、ぎこちないながらも、動かし始めていたのだ。

それはいまだかおるは自覚していないが自虐の、マゾの目覚めであったのだ。
だが、それがこの先かおるをおぞましい男色への、そして奴隷への道へと続く事までは
とても想像すら出来ぬ哀れな美少年は、ひたすら夢中になって自身をシゴキ続けて、
数え切れぬ程の重く濡れたティッシュで、ベットを紙吹雪で覆い尽くすのであった。

そんなオナニー狂いのマゾ美少年が眠りに着いたのは明け方近くになってであったのは
言う間でも無い事であった。


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