終わりの始まりー1
「、、、、いってきます、、、、」
「いってらっしゃいっ、、」
どこの家でも見られる、ごく普通の朝の風景であった。
ここ、目白にある閑静な住宅街にある、春川家でも、やはり同じようにいつもの
挨拶で、1人息子のかおるが、名門校の制服に身をつつみ、学校へと向かっていく。
秋の最中、いつもと同じ光景であった。
だが、この家の女主人、数年前に夫に他界されたからは、たった1人で大事な息子を
育てて来た未亡人の春川佳代夫人は、最近の息子の様子が気掛かりでしょうがなかった。
自分の大切な息子である、かおるの様子がこのところ違うのである。
数年前、松下景子という若い女子大生を家庭教師につけた甲斐もあって、
念願の名門校へと進学した際は、毎日元気良く通学していたものであったのに。
母1人息子1人のたった2人の家族である母子は、なによりも互いを思いやっていた。
入学当時、かおるも学校から戻ると頬を紅潮させては、今日学校であった様々な事柄を
面白おかしく母に伝え、母もそんな楽しげな息子を目を細めては暖かく見つめ、
胸が一杯になる思いであったのだ。
だが、それがいつからか、あまり学校の事を話さなくなりだしていた。
寂しくないと言えばウソになるが、しかし高校生にもなればそういつまでも母親に
ベタベタし続けるものではないものだと言う事くらい、佳代夫人にも理解は出来る。
まして、かおるは男の子なのである。
『やっぱり、、親離れ、、かしら、、、、私も、、子離れ、、しなくっちゃ、、、』
かおるを送った後、1人居間に戻った佳代夫人はボンヤリと思っていた。
しかし、名門○○女学館を卒業後、縁あって亡夫と結ばれ、20になるかならぬかの
時にかおるが生まれたのである。
その後も、ひたすら夫の庇護の元、大事な息子を育てるだけに人生を費やしてきた
佳代夫人であった。
不幸にして、愛する夫は他界してしまったが、佳代夫人にはかおるがいた。
幸い、実家や亡夫の遺産で生活には困らないのだが、元々、内気な性格に加えて
ほとんど世間に揉まれた事などない、おっとりした自分を誰よりも自分が知っている。
こんな自分が子離れと言っても、ピンとこない。
ただ、佳代夫人は、若い頃から亡き両親の教えに従って、様々な教養を身に付けている。
概に彼女がそれらを習得し始めた頃は、『嫁入り修行』など完全な死語ではあったが、
古風な両親、とくに母親は自分の受けた様々な技術を、娘にも伝えたい思いがあった。
けっしてそれは強要でも強制でもなかったが、心優しい少女であった佳代夫人は、
母の思いを受け、それらの技術を習得していった。
そうして身につけた茶道、書道、華道、日舞、着付け、楽器等など様々な技術
その中には師範どころか、名取りの腕前のものさえあるのだ。
自分の知る世間との接点にそれらの師匠達との交流があるのを思いだし、
懐かしげに微笑む佳代夫人。
もし、かおるが自分の手を離れたら、再びそれらの師匠達の元で師範として、
更にいつか、かおるが自立したならば、自宅でささやかな塾でも開いて見ようか、、、
ぼうっと思いにふける令夫人の脳裏に、あいまいながら前向きな思考が形を成し始めた。
『そぉ、、そぉよねっ、、、いつまでも、かおる、かおる、じゃぁ、、
かおるの為にも、、よくないわっ、、もっと、、考え方をかえなきゃぁ、、』
「よしっ!!私もがんばらなきゃっ!!!!」
無人の邸内に、まるで思春期の少女のような凛とした声を上げる佳代夫人。
さすがに、気恥ずかしくなりキョロキョロと周囲を見回すが、当然誰が居る訳もない。
それでも、頬を染めては小さく肩をすくめ、照れたように舌を出すその仕草は、
とても高2の息子がいる等とは想像もできない程の初々しさであった。
『かおるが帰って来たら、お話しましょう、、きっとかおるも喜んでくれる筈だわ。』
そう心に決めた佳代夫人は、なにか新しい事が始まりでもしたかのように
心を弾ませながら、軽く舞うような足取りで愛する息子を暖かく迎える為の準備を
始めるのであった。
そう、、、確かに今日、新しい事が始まろうとしていたのだ、、、佳代夫人も、、
かおるも知らないところで、何かが動き出していた。
『まただ、、、また、、なんか、、、してあるんだ、、、、』
2時間めの体操が終わり、教室に戻ったかおるは、机の周囲の様子が先程と
違うのに気付き、母譲りのノーブルな美貌を曇らせた。
『いじめ』である。春先から散発的に始まった、名門校始まって以来のこの出来毎は
生徒だけではなく、情けない事に教師達ですら対処方を知らず、ただただ右往左往
するだけであった。
元はといえば、たった1人の黒田と言う生徒を留年させた事が原因であった。
そんな彼が他のクラスの不穏分子達を統合し、徐々に反抗をエスカレートさせて
いくのだが、これまでに経験の無い自体に教師達はまるでなす術が無かった。
そんな黒田の自分のクラスの不幸な標的が、この春川かおるであったのだ。
名前のせいでもないだろうが、子供の頃から女の子と間違われてばかりである
程の美少年であるかおるは、高2になったいまでも、まるで男らしさ等なく、
色白で母譲りの端正な美貌がより際立ち始めていた。
そんなかおるを同じクラスの黒田は格好の標的にしていたのであった。
『いじめ』といっても、あからさまな暴力等はあまり無い。
むしろ、より陰険なものばかりであった。
タダでさえ、女性と間違われてしまう事の多いかおるであるが、男子校である
英正学園内では、よけいその美貌は目立つものであった。
かおる本人もそれに気付かぬ筈もないが、こればかりはどうしようも無い事である。
だが、黒田はそこの部分に目をつけ、事あるごとに美少年を嘲笑するのであった。
『おっ、お嬢さん、、ここは男子校ですよ。』
『おぃおぃ、おんなが立ち小便してるぜっ、、恥ずかしくねぇのかよ、、』
思い出すだけで、身震いする程の悔しい事ばかりであるが、生来、母に似て、内気で
控めな性格であるかおるは、そんな男としての心理を最も傷つけように嬲られても、
何も言い返せず、哀しげに唇を噛み締め、堪えるだけであった。
だが、そんな、屈辱に震える美少年の姿は、余計に黒田を刺激するだけであった。
そしてここのところ、徐々にその内容は陰湿さを増して行った。
びくびくと机に向かったかおるが、着替えようと制服を動かすと、、、、
いきなり出て来たのは、まさに目が覚める程のド派手に真っ赤なレースショーツと
ブラのランジェリーセットであった。
あまりの事に言葉を失ったかおるが、立ち尽くしていると、まるでその時を
待っていたかのような黒田の声が聞こえて来た。
「おっ、やっぱり、お嬢さんの下着は違うねぇ、、、かおるちゃんの趣味は
スケスケショーツだったんだぁ、、いやぁ、、目の毒、目の毒、、、」
そのあまりの馬鹿にした言葉に、思わずカッとなったかおるは後を振りむくと、
下から黒田を見上げながら、悔しげにそれを床へ払いのけた。
だが、その美少年の憤怒の表情など歯牙にもかけぬそぶりの黒田はより嘲笑の度を
深めて、少年の心を逆なでするような事を言い続けた。
「おぃおぃ、お大事なショーツが落ちちゃったよ、、せっかく借りて来た、
お大事なママのお気に入りのショーツじゃねぇか、汚したらママに叱られるぜ。」
自分ばかりか、自分の大切な母まで嘲笑の対象とする事に、遂には温厚なかおるも
激高して、見上げるような黒田へ、食ってかかった。
「なんで、、僕をいじめるんだよっ!!、それに、、僕だけじゃない、、ママまで、、
ママの事まで、、そんな風に言うなんて、、ゆ、許さないぞっ!!
ぼ、、僕は、お、お嬢さんなんかじゃないっ!!僕だって、、男なんだぞっ!!」
だが、哀しいかな自分より頭1つ小さなかおるが、頬を紅潮させ目を吊り上げて
食ってかかっても、口からでるのは、まるで声変期前の甲高い声であり、そんな
可愛らしい声で叫んでも、迫力等全く無く、かえって滑稽な程であった。
事実、黒田は真っ赤になったかおるを、かえって妖しい目で見下ろしながら、
その言葉を待ってたかのように、更に言葉を続けた。
「そぉかぁ、、かおるちゃんは男の子だったんだぁ、、じゃぁ、、そっちの中身こそ
かおるちゃんの趣味なんだろうなぁ、、、」
そんな言葉と共に、かおるのカバンをアゴで指す黒田。
不吉な予感に囚われた美少年が、中身を確認すると、、、、、
先程とは、別な意味で見る間に耳まで真っ赤に染めて行くかおる。
なんと、いつ取り変えたのか、教科書だけが入っている筈のカバンの中は、エロ写真や
ヌードグラビアで溢れていた。
「な、、なんだよ、、、これはっ!!」
「だから、男の子の必需品さっ、男の子なんだろ?かおるちゃんはよっ」
我慢の限界を越えたかおるは、つい見上げるような黒田に向かって行った。
だが、哀しいかな体格が違い過ぎる。
あっさりと、突き飛ばされてはしたたかに尻持ちをついてしまった。
尾骨の痛みと情けなさで、一瞬息が止まってしまうかおる。
必死に起き上がろうとするその時、、、、
「何をしとるかぁっ!!!!」
教室の入り口からわれ鐘のような声が、教室中に響き渡った。
かおるが痛さを堪えてそちらを見ると、ゲタと言うあだ名のいかつい数学教師が
こちらをにらみつけていた。
痛みで口の聞けないかおるに代わって、好き勝手な事を言い始める黒田。
「べつにぃ、、かおるがこういうのが興味があるんだって、俺達に勝手に見せびらかし
てるだけですよぉ、、、そんな自分の母親の下着まで自慢しに学校ヘ持ってくる
なんて、、、先生、、そいつ、変態ですよぉ、、、」
あまりの言い草に、言葉さえ失ってしまうかおる。
だが、その教師の言葉は、今のかおるにとって、まさに天からの声のようであった。
「何を言っとるかぁっ!!全部、お前等の仕業だろうがっ!!黒田ぁ、、あまり
調子に乗るなよぉっ、、、何事も物事には限度ってモンがあるんだからなぁ、、」
さすがに自分より大柄でいかつい中年教師に怒鳴られた黒田は、形勢不利と見たのか、
フンッとばかりに向きを変え、教室から出て行ってしまった。
後に残されたかおるは、事の成り行きを見守るだけであった。
そんなかおるに近寄った横田は、手を差し出すとわざわざ美少年を起こしてやる。
「すまなかったな、かおる、、これまで、見て見ぬふりなんかして来て、、、
だが、もう大丈夫だぞ、、放っておけばおとなしくなるかと思って、しばらく
見ていたが、、どうも、それがいけなかったようだ、、、これからは、
ビシビシ行くからな、、安心してくれ。」
「せ、、、先生、、横田先生、、、」
そんな想像もつかなかった、優しい言葉をかけられたかおるの胸にたまらなく
暖かいものが込み上げて来て、言葉にさえ詰ってしまった。
それが涙となって瞳から溢れだすのを、かおるは堪える事が出来なかった。
だが、その涙で霞む視界の向こうから、自分を見下ろす横田の熱っぽく妖しい視線の
意味に気付くのは、純情な高2の男子には無理な注文であったろう。
「大部、強く打ったようだが、大丈夫か?これまで色々あったからな、、今日は
少し休むといい、、後の授業の事は、俺が教科の先生達に伝えておいてやる。」
なにくれとなく世話を焼く横田は、そう言ってかおると教室を後にした。
「うーーん、、俺も授業があるし、保険室ではまた黒田が来るかもしれんしなぁ、、
そうだ、良い場所があるぞ。」
そう言って横田がかおるを連れて行ったのは、校舎の片隅にある、宿直室であった。
「今は用務員や警備員が居るから滅多に使わんが、ここなら寝具もあるし、鍵も
かけられる。何より、ほとんどの生徒はこんな部屋、知らんからな、ゆっくりと
休めるぞっ!!」
確かにその通りではあるのだが、よく考えればおかしな事ばかりである。
なぜ、そこまで1人の生徒を恐れる理由がある。なぜ、鍵までかける必要がある。
だが、長い間黒田からの陰湿なイジメに1人、孤独に耐え続けていたかおるは、
ようやく現われた味方、しかも心強い、男性教師の味方の言葉を疑う等は
想像さえしなかったのである。
そんなかおるは、横田の差し出したペットボトルの飲料さえ飲み干すと、
素直に横になり、あっという間に寝入ってしまった。
ここ最近、陰湿さを増したイジメに、それを母にだけは心配させたくないと
気丈に家の中では、必死に平穏さを装うような2重生活は、本人の予想以上に
神経を疲れさせ、寝不足さえ続いていたのである。
そして、その緊張が一気に解消された今、なぜか新品のような寝具の心地好さに、
かおるの若い肉体は睡眠の要求を受け入れずには入られなかったのだ。
その全てが、あまりに大きな計略の始まりである等とは想像も出来ずに、、、
フッっと目覚めたかおるは一瞬状況が掴めなかった。
だが、すぐ全てを思い出した。
『あぁっ、、そうだ、横田先生が、助けてくれて、、宿直室で休んでたんだ、、、』
枕元の時計を見ると、4時間めのようであった。
『みんなが、勉強している時に寝てるなんて、、なにか、悪いみたいだなっ、、』
絵に書いたような品行方正なかおるは、高2になる今でもサボり等とは無関係だった。
ところが、今は教師公認でゆっくりと休めるのである。
これまに経験した事の無いサボりを堂々と出来ると知り、先程まで暗く、
心を覆っていたイジメの心配もなくなり、かおるは妙にウキウキと、いや、ハイにさえ
なっていく自分を感じて戸惑っていた。
そして、目覚めた時から股間に感じる違和感。
いや、それは当然健康な高2の男子なら知っている生理現象である。
いわゆる『朝勃ち』であった。
もちろん、かおるも精通等はとうに済んでいる。
だが、どうしようもない時以外に、自分で処理する事等なかった。
確かに、その瞬間の快感は素晴らしいのだが、その後の虚脱感、、、なにか自分が
とてつもなく、汚らわしいモノにでもなったかのような思い。
まして、その次の日の朝、輝くように美しい母の笑顔を見ると、思春期特有の
潔癖さとあいまって、我が身を裂きたくなる程の嫌悪感に襲われてしまうのだ。
まして、ここ最近、どう隠しても気付かれてしまうのか、自分を見る母の瞳に
浮かぶ心配そうな色。それを知っているだけに、そんな惨めな真似で1人
快感をむさぼる等、とても出来る筈もなく、ここ数週間そんな事はしてなかったのだ。
だが、かおる自身の気持ちはともかく、肉体は健康な高2男子のソレである。
放出されない以上、ソレは溜まるしかなく、事ある毎に解放するように
しきりに訴え続けているのであった。
いまが、まさにその状況であった。特に、全校生徒が勉学に勤しむ中、1人布団に
いる自分。少々日常から離れた状況は、先程からのハイな心理とあわさって、
更に股間を熱くあおる。 ビクンッ、、ビクビクンッ、、
「はぁーーーーっっ、、、」
自分の洩らしたため息の熱さが余計に、おかしな気分にさせる。
『、、だ、、だめだよ、、みんな、、授業中なんだから、、、』
『たまには、いいじゃないか、、、いっつも、真面目なんだから、、、』
『せっかく、横田先生が気をつかってくれたのに、、、失礼だよっ!!』
『バレっこないって、、バレなきゃ平気だよ、、、』
かおるの脳裏で様々な葛藤が続けられた。
そして、、、、
『、、、さ、、触るだけ、、触るだけ、、だったら、、、』
『じゃ、、じゃぁ、、ちょっとだけなら、、、、』
そんな奇妙な言い訳を自身に行ったかおるは、体操ズボンの腰におそるおそる、右腕を
入れて行き、、、、ゆっくりと自身を握った。
『あぁぁっ、、、、あ、、熱い、、、、』
そのあまりの熱さと硬さは自分でさえたじろぐほどであった。
『ちょっとだけ、、ちょっとだけなら、、、』
まさに子供のような言い訳をしながら、わずかに肉棒を握る右手を動かすかおる。
ニュルン、、、、『はぁーーーーーっ、、、き、、気持ち、、イィィィ、、』
それが限界であった。
数週間分の溜りに溜まった精液が、まるで爆発せんばかりの勢いで出口を求めていた。
授業中に1人、学校の布団で自慰を行うと言う異常さが、あさましい欲望に火を
着けていた。
『と、、止まらない、、出したい、、出したい、、、か、、紙、、紙、、』
あまりの快感にほんの数回シゴキをくれただけで、すでに達してしまった肉棒を
必死で堪えながら、かおるはキョロキョロと布団から出した首を振って周囲を探した。
すると、枕元になぜかテッシュボックスが置いてあったのだ。
まるで、なにかの準備のように、、、、、
だが、必死に射精を堪えるかおるにそんな考えは全く浮かばなかった。
『あ、、あった、、よかったぁ、、、、』
いくら快感にのめり込んでいても、学校の布団に夢精のような真似はできないくらいの
理性は残っていた。
それを回避できると知ったかおるは、気の遠くなる程の安堵感のなか、左手を伸ばすと
夢中でテッシュを何枚もむしり取ると、慌てて布団の中に運び、所定の位置ヘ整えた。
『はぁはぁはぁはぁっ、、、んんっ、、、んっ、、んっ、、』
どぷぅぅぅぅぅーーーーっ、、、ずびゅぅぅぅーーーーー、、
数週間振りに解放を許された青臭い欲望は、まさに噴水のような勢いでほとばしる。
久しぶりに尿道を精液が掛けぬけた快感は、まさに目もくらむ程のものである。
ごぷぅぅ、、どぷぅぅ、、
『ま、、まだ、でるぅ、、それに、、気持ちいぃ、、気持ちイィィッッ!!』
だが、大量のテッシュを重く濡らしても、まだソレは萎えなかった。
そして、いつもは射精と共に来る虚脱感も罪悪感もソレが萎えない以上は、無縁だった。
一度外した抑制のタガは二度と戻らなかった。それどころか、萎えるどころか、
いよいよイキリ勃つ肉棒をゆるゆるとシゴキながら、かおるはキョロキョロと
周囲の何かを探し始めていたのだ。
そして、その目が自分のカバンを見つけると共に、先程のやりとりも思い出す。
ゴクッ!!
血走った目で大きく生唾を飲み込むかおる。確かまだあの中には、、
『あ、の中ってひょっとして、、本、、や、、下着が、、まだ、、、』
ためらいながらも徐々に左手をカバンへ伸ばすかおる、、、
無人の部屋だ、、、授業中だ、、、鍵も掛かっている、、、、
あまりにも不自然な状況に気付かず、目先の快感に浸ろうとするかおる。
その美少年を冷たく見つめる小さなレンズがある事等、純真なかおるには想像も
できないであろう。
あれほど、大量に精を放ったにもかかわらず、萎える気配さえみせない肉棒が
先程、横田に薦められた飲み物内の○イアグラの影響とは、気付く筈もないであろう。
ほんの一年後の自分達母子のことなど、気にもしていない頃のかおるのある意味、
無邪気な姿であった。
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