[桜より小桜]
今年も学園に桜が咲いた。用務員の佐倉と君島は桜を見上げながら、こんな話しをしている。
「何回見ても綺麗だけど散っちゃうと掃除が大変ですねぇ。佐倉さん。」
「そうだなぁ、でもこの桜の咲き具合は五分咲き、例えるなら景子だな。」
「なんですか?!佐倉さんらしくない〜 でも確かに散るにはまだ早いですね。」
「坊や(かおる)は三分咲き、まだまだ楽しめる。」
「ルミ子は散る間際の満開状態だなぁ・・・葉桜になる前にいっぱい楽しまないとな。」
「もう一人、いるじゃないですか。性別上一応女ってのが」
「悪いやつだなー 君島ぁ。まぁありゃ九月の桜だな。花びらじゃなくて毛虫が降ってくる。」
「佐倉さんもひどいですよー!でも、俺達花より団子じゃないけど桜より小桜ですね。」
二人はルミ子の艶かしいムチムチな体を思い出した。
「やべぇ・・・!おっきくなっちゃた。ルミ子の体は目の毒だ。」
「俺もですよ。ねぇ佐倉さん。花見がてら昼飯はここでしませんか?ルミ子を肴にどうです?井川さんも呼んで。」
「いいねー。佐倉が桜を見ながら小桜を犯すか。」
二人が笑いながらそんな話をしていると後から強い香水の匂いと共に殺気を感じた。
二人がソーと振り向くと怒りに顔を引きつらせた菊代がいた。
「だ〜れが九月の桜だってぇぇ〜?な〜にが毛虫がふってくるってえ?
ごめんなさいねぇ〜性別上一応オ・ン・ナで!」二人の用務員は菊代に
ヘッドロックをかけられた。「ゆ、ゆるしてくださーい!」「イテテテ・・・」
「もう、人のいないところで陰口なんか言うんじゃないよ!
でも、お昼にあたしも仲間にいれてくれたら許すけどね。
あたしもルミ子のでかい尻を思い出したらひっぱ叩きたくなっちゃったわ。いいでしょ?」
女は敵に回すとこわいものだと二人は思った。
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