タイトル[今日って・・・・]


「かおる、おはよう。」
 いつになく優しい声でかおるは目覚めた。一瞬母の声かと聞き間違えたくらいである。
が、すぐにかおるは現実に引き戻された。
目を開けると自分の下半身になんともいえない快感が走っていると思ったら菊代であった。
「夕べもあれだけ出したのに元気なのね。」
 優しげな声と笑顔で菊代がささやく。惜しいことにルックスが・・・。
いやいや、そんなことを考えては失礼であろう。
横田や黒田らと違って菊代は少なくとも自分を男として扱ってくれるのだから。
だが今日はなんだか変だ。こんなに彼女が優しいのはおかしい。不気味ですらある。
「おはようございます。先生、どうしたんですか?」
 かおるは恐る恐る丁寧な言葉使いで聞いてみた。
菊代はその問いには答えなかったが、にっこりと微笑む(悪魔でさえ恐れをなしそうだ)と
もう一度かおるの下半身に舌を這わせた。かおるは思わずかわいい声を上げる。
「あらあら、やっぱり元気ね。」
 そういうと菊代はかおるの上にのしかかっていく・・・。

 かおるは通学中、首をひねっていた。
あの後いつものように神田先生を何度か喜ばせてあげたのだが、今日は口調からあしらいから何もかも違っていた。
しかも朝から食卓にはすごい食事が並んでいたのも不思議であった。こんなことは初めてであった。
これからの待遇が少しは好転する兆しだろうか?
今まで散々だまされてきたかおるとしては、一縷の望みのようなものであった。

 疑問は解けないままかおるは学校についた。
おかしい。いつもならクラスメートがいたずらするために囲んだり、黒田らにトイレや物陰に連れ込まれたり、
横田先生に・・・・。何もおきない・・・いつになく平穏にかおるは教室に向かって歩いていった。
不気味さが一歩ごとに膨らんでいくかのようだった。

 そして教室に着いた。扉を開けた。その瞬間、かおるの疑問は氷解した。
クラッカーが鳴り、かおるの目の前に紙ふぶきなどが飛び交っている。
クラスメートがいっせいに自分に向かって叫んだ。
「かおるくん、誕生日おめでとう!いつものお礼にプレゼントがあるんだ!」
 かおるは紙テープを顔からよけると視界に飛び込んできたものは、
全裸のクラスメートとそのクラスメートのかわるがわる一物を加える景子先生とルミ子(佳代)であった。

「これは、どういうことなの?」
 かおるのつぶやきに黒田は答えた。
「プレゼントさ。今日はみんなお前を喜ばせようと張り切っているんだぜ。
松下先生やルミ子もぜひ協力したいといってさ・・・。」
 楽しい誕生パーティは夜まで続くことになるだろう。
かおるの頭に「絶望」の文字が浮かんだが、すぐに快感によってかき消されたのでった・・・。



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